倉持 清美 (クラモチ キヨミ)

教職大学院(大学院教育学研究科) 教育実践創成講座教授

研究者情報  (担当授業科目については、ページ一番下の「授業ガイド(シラバス検索)」をご利用ください。)

その他の所属

  • 東京学芸大学, 教授
  • 東京学芸大学, 家庭科教室(教育組織), 教授
  • 東京学芸大学, 教育実践専門職高度化専攻(大学院教育学研究科), 教授
  • 東京学芸大学, 生活・技術系教育講座(大学院連合学校教育学研究科), 教授

学歴

  • お茶の水女子大学
    1987年03月31日, 家政学部, 児童学科, 卒業
  • お茶の水女子大学
    1989年03月31日, 家政学研究科, 児童学専攻, 修了
  • お茶の水女子大学
    1995年03月31日, 人間文化研究科, 人間発達学, 博士, 修了

学位

  • 博士(人文科学)

所属学協会

  • 日本質的心理学会
    2004年04月01日 - 現在
  • 日本乳幼児教育学会
    1999年04月01日 - 現在
  • 日本家庭科教育学会
    1997年04月01日 - 現在
  • 日本家政学会
    1996年04月01日 - 現在
  • 日本発達心理学会
    1989年12月01日 - 現在
  • 日本保育学会
    1988年04月01日 - 現在

免許・資格

  • 幼稚園一種 小学校教諭一種 保育士
    1987年03月31日

教育・研究活動状況

  • 教育・研究活動状況

    就学前保育施設での子どもの育ちや家庭科保育学習、子育て支援について研究しています。

研究分野

  • (人文・社会) 家政学、生活科学
    子ども 保育 子育て 家庭科
  • (人文・社会) 子ども学、保育学

研究キーワード

  • 子ども 保育 子育て 家庭科 子育て支援

研究テーマ

  • 幼児の生活の中での育ちと家庭科の保育学習
    2022年04月01日
  • 乳幼児の保育施設での育ち
    2022年04月01日
  • 子育て家庭を支える子育て支援
    2022年04月01日

共同・受託研究希望テーマ

  • 子育て支援
    産学連携等、民間を含む他機関等との共同研究を希望, 受託研究, 共同研究
  • 保育施設での乳幼児の育ち

共同研究・競争的資金等の研究課題

  • 東京学芸大学
    子どもの社会的ネットワークの広がりと母親の子育て負担感, 若手研究(B)
  • 日本学術振興会
    科学研究費, 家庭科における乳幼児への関わり方の評価項目および系統的なカリキュラムの開発研究
  • 東京医療保健大学
    保育・教育施設等での心疾患児の健康管理・心事故の分析と予防対策プログラムの検討, 挑戦的研究(萌芽), 2019年06月28日 - 2022年03月28日
  • 横浜創英大学
    性虐待児の早期発見と保護、予防のための専門職者育成のプログラムの検討, 基盤研究(C), 2014年04月01日 - 2017年03月01日
  • 東京学芸大学
    家庭科における保育学習のカリキュラム・イノベーション研究, 基盤研究(C), 2012年04月01日 - 2016年03月01日
  • 埼玉医科大学
    被災家族の家族システムの再構築とシームレスな家族再構築支援プログラムの検討, 基盤研究(B), 2010年04月01日 - 2014年03月01日
  • お茶の水女子大学
    保育における人間関係の変容, 基盤研究(C)
  • 東京学芸大学
    出産・子育て体験が親の成長と夫婦関係に与える影響, 基盤研究(B)
  • 信州大学
    中・高生の幼児とのふれ合い体験学習についての実践構造の再検討, 基盤研究(B)
  • 東京学芸大学
    幼児の仲間入り行動におけるコミュニケーション, 基盤研究(C)
  • 東京学芸大学
    ジェンダー・センシティブな子育て家族支援グループ, 基盤研究(B)

書籍等出版物

  • 初等家庭科教育法 気づく・考える・実践する力を育む授業づくり
    2023年04月28日, 渡瀬典子・倉持清美・萬羽郁子・藤田智子 編著, 萌文書林, 978-4-89347-400-1
  • 養育者としての男性-父親の役割とは何か
    2021年07月01日, 倉持清美, 男性の保育者, ミネルヴァ書房
  • 生活のなかの発達—現場主義の発達心理学
    2019年03月, 遊びが広げる幼児の世界, 生活のなかの発達—現場主義の発達心理学
  • 事例で学ぶ保育内容〈領域〉言葉
    2018年09月25日, 萌文書林
  • 初等家庭科の研究
    2018年05月, 大竹美登利 南道子 櫛山櫻 生野晴美 本多素子 鳴海多恵子 萬羽郁子 田中敬文, 萌文書林(東京)
  • 新訂 事例で学ぶ保育内容〈領域〉人間関係
    2018年05月07日, 萌文書林
  • 新訂 事例で学ぶ保育内容 領域 健康
    2018年04月, 萌文書林(東京)
  • 児童学事典
    2016年01月
  • 家庭科教育
    2015年08月, 一芸社
  • Men, Masculinities and Teaching in Early Childhood Education International perspectives on gender and care
    2015年05月, Anette Hellman, Chie Nakazawa and Kiyomi Kuramochi, Being professional: norms relating to male pre-school teachers in Japanese kindergartens and nurseries
  • 生きる力をつける学習~未来をひらく家庭科~
    2013年04月, 望月一枝 倉持清美 妹尾理子 阿部睦子 金子京子, 「育つ、育てる」, 教育実務センター(東京), 「ジェンダー」「持続可能な社会」「シティズンシップ」をキーワードに、未来に向けた家庭科教育を提案しています
  • 発達科学入門 発達科学入門2 胎児期~児童期
    2012年02月, 三橋隆行・吉井聡・高橋孝雄・近藤好枝・佐藤紀子・加藤則子・加藤正晴・明和政子・河合優年・陳省仁・坂上裕子・梅本守・小嶋秀夫・落合正行・小椋たみ子・高橋惠子・園田雅代・阿部彩・橋本和明・湯澤正通・秋田喜代美・長谷川真里・松見淳子・仲真紀子・武内清, 遊び・集団生活, 東京大学出版会 東京
  • 中学校・高等学校 家庭科指導法
    2011年03月, 中間美砂子・多々納道子 編著
    上里京子・片田江綾子・倉持清美・榊原典子・鈴木真由子・仙波圭子・髙木直・長澤由喜子・野中美津枝, 7章 子どもの成長と保育の授業づくり, 建帛社 東京, 中学校・高校家庭科における保育分野のテキスト。専門的な知識も交えながら、授業内容の提案もしている。
  • 保育内容領域「言葉」-言葉の育ちと広がりを求めて
    2009年04月, 秋田喜代美・砂上史子・滝口圭子・中坪史典・増田時枝・箕輪潤子・安見克夫・横山文樹・渡辺桜, 友達と一緒に活動したり考えたりする, 岐阜市
  • 保育内容 人間関係 (新保育シリーズ)
    2008年12月, 4章 友達と共に生活する楽しさ-4歳児の世界, 光生館 東京
  • 事例で学ぶ保育内容領域「健康」
    2007年01月, 無藤隆・河邊貴子・田代幸代・西坂小百合・森司朗・倉持清美, 子どもの育ちと領域「健康」, 萌文書林
  • 事例で学ぶ保育内容領域 [言葉]
    2007年01月, 無藤隆、高濱裕子、伊集院理子、野田淳子、清水由紀、掘越紀香、横山真貴子、倉持清美, 7章 ごっこ遊びと言葉, 萌文社
  • 発達心理学
    2005年05月, 無藤隆、松永あけみ、藤崎真知代、中島伸子、戸田まり、数井みゆき、中澤潤、倉持清美, 社会に羽ばたく中で育つ, 北大路書房
  • 保育内容人間関係
    2005年04月, 榎沢良彦・入江礼子・*倉持清美・佐々木晃・高嶋景子・増田時枝・嶺村法子・矢萩恭子, 建帛社
  • 子どもの人権と保育・教育
    2005年03月, 岩堂美智子・吉田洋子・小宮山潔子・鈴木敏彦・尾島重明・松倉聡史・岩井彌一・鑑さやか・川上輝昭・*倉持清美・ト田真一郎・森吉由美子・大川洋・多原良子・堀正嗣・多須川知子・牧田満知子, 保育出版社
  • 「群れて遊ぶ」「幼稚園・保育所で学ぶこと」『よくわかる発達心理学』
    2004年, 無藤隆・岡本裕子・大坪治彦, ミネルヴァ書房
  • 「保育実践のフィールド心理学の方法論」「保育者と保育の出会い」『保育実践のフィールド心理学』
    2003年, 無藤隆 倉持清美, 北大路書房
  • 「地域・人との交わりを授業に取り入れて」『テキスブック 家庭科教育』
    2003年, 大竹美登利, 学術図書出版
  • 「仲間と出会う場としての園」『発達心理学』
    2001年, 無藤隆, ミネルヴァ書房
  • 「仲間関係」『パーソナリティ形成の心理学』
    1996年, 青柳 肇・杉山憲司, 福村出版
  • 「幼児の人への関わり」保育講座『発達心理学』
    1993年, 無藤 隆・倉持清美・福田きよみ・大國ゆきの, 保育講座『発達心理学』ミネルヴァ書房
  • 「乳幼児の発達と保育方法」保育講座『保育方法・指導法の研究』
    1991年, 森上史朗・吉村真理子, 保育講座『保育方法・指導法の研究』ミネルヴァ書房
  • 「人とのかかわりを見る視点」保育講座『人間関係』
    1990年, 無藤 隆・森上史朗, ミネルヴァ書房

論文

  • 小学生と中学生の幼児に対する意識と養護性 : 小学校家庭科での異年齢交流に向けて
    2023年02月28日, 共著, 東京学芸大学紀要. 総合教育科学系, 74
  • 家庭科教員キャリア形成支援に関する課題と展望 : 「教職観」を中心に
    2023年02月28日, 共著, 東京学芸大学紀要. 総合教育科学系, 74
  • 幼稚園クラス集団における自由遊び時間での一輪車遊び : 個々の技能が関わる遊びを仲間と共有する経験
    2023年02月28日, 共著, 東京学芸大学紀要. 総合教育科学系, 74, 研究論文(大学,研究機関紀要)
  • 小学校家庭科の整理・整頓および清掃学習に関する授業提案 : 探究的な活動および領域横断的な視点を取り入れた授業による効果
    2023年12月28日, 共著, 東京学芸大学論叢, 1
  • 中学校家庭科における住生活と家族・家庭生活の領域横断的授業実践 : よりよい住まい方を考えるために
    2023年12月28日, 共著, 東京学芸大学論叢, 1
  • 中国大学生の子ども観の実態 : 日本大学生との調査比較を手がかりに
    2022年11月, 何 星雨, 倉持 清美, 共著, 日本家政学会誌, 73, 11
  • 小学校高学年児の養護性―家庭科における小学校低学年児との交流を通して―
    2022年09月, 西岡 里奈, 倉持 清美, 共著, 日本家政学会誌 73 (9), 571-580, 2022, 73, 9
  • 共感性を育む学級経営
    2022年07月, 倉持清美, 単著, 幼児教育じほう, 50, 4
  • 中国浙江省における中・高・大学生の児童虐待の認識とその関連要因
    2022年05月, 何星雨 倉持清美, 共著, 日本家庭科教育学会誌, 65, 1
  • 家庭科保育学習の課題 : 2021年学会賞受賞 特別
    2022年02月, 倉持清美, 単著, 日本家庭科教育学会誌, 64, 2
  • 家庭科教員養成課程の学生における「家族・家庭」の多様性についての知識・認識の検討 : 政府統計に基づく量的指標を用いて
    2022年02月28日, 大野,祥子, 倉持,清美, 共著, 東京学芸大学紀要. 総合教育科学系, 73
  • 異年齢の児童と協働する活動を取り入れた小学校家庭科の授業実践 : 一年生との交流調理実習を通して
    2022年02月28日, 西岡,里奈, 倉持,清美, 共著, 東京学芸大学紀要. 総合教育科学系, 東京学芸大学教育実践研究推進本部, 73
  • 避難解除地域への帰還を決めた母親の避難中の体験 : 福島第一原発事故で県外へ母子避難した人たち
    2021年02月26日, 久保, 恭子, 坂口, 由紀子, 宍戸, 路佳, 濱嵜, 信恵, 亀田, 芙蓉, 倉持, 清美, 東京学芸大学紀要. 総合教育科学系, 東京学芸大学教育実践研究推進本部, 72, 2434-9356, type:論文(Article)
  • 若手の会・国際交流委員会共催セミナー「先達から聞く若手研究者向け国際学術交流! : 国際的研究の進め方」
    2021年, 倉持 清美, 日本家政学会誌 = Journal of home economics of Japan / 日本家政学会 編, 72, 8, 09135227
  • 食の衛生管理に関する意識調査
    2018年, 佐藤 安沙子, 藤田 智子, 阿部 睦子, 菊地 英明, 桑原 智美, 西岡 里奈, 倉持 清美, 日本家庭科教育学会大会・例会・セミナー研究発表要旨集, 日本家庭科教育学会, 61, 0, 【目的】
    近年、学校現場における安全・衛生面への配慮が期待されている。中学校家庭科の学習指導要領には、「安全と衛生に留意し、食品や調理用具等の適切な管理ができること。」(文部科学省,2008)とある。田中他(2015)は、大学生の食の衛生管理の実施状況は、下準備・調理時、後片付け時で特に意識が低いことを指摘している。さらに、河村他(2006)によると、生徒にとって調理実習は、楽しい時間であると同時に、調理技能の習得を目指すものであることが明らかとなっている。これらのことから、小・中・高等学校家庭科で衛生管理について学んでいるはずであるが実践されておらず、学校での調理実習においても衛生管理に意識が及ぶことは少ないと考えられる。
    本研究では、小・中・高校生の食の安全における衛生管理に関する意識を調査する。学校種間の衛生意識の相違と、ICTを活用した衛生管理に関する授業と調理実習での実践前後の衛生意識の変化を明らかにする。それを通し、授業での衛生管理の扱い方を検討する。
    【方法】
    (1)調査対象および調査方法
    調査は、東京学芸大学附属小・中・高等学校の児童・生徒を対象に、2017年9~11月に2回行った。1回目は、409名(小5:102名、中2:149名、高2:158名)を対象に、無記名自記式質問紙調査を実施した。2回目は、248名(小5:100名、中2:148名)を対象に、食の安全における衛生管理に関する授業実践と調理実習の後、1回目と同様の調査を実施した。なお、高校では2回目の調査は行わなかった。質問紙調査の有効回答率は、全て100%であった。
    (2)質問紙調査内容
    食の安全における衛生管理について、「家庭」と「学校での調理実習時」の2つの状況において気を付けている程度を5件法で質問した。質問項目は、下準備・調理時、食事時、片づけ時などである。
    (3)授業実践の概要(小・中学校)
    ICTを活用した衛生管理に関する授業と調理実習を行った。
    ・小学生:衛生を意識した手の洗い方についての授業を行った。蛍光剤入りローションを手に付け、手洗いの様子を撮影し、手洗い方法や洗い残しについて検討した。調理実習は青菜をゆでた。
    ・中学生:バナナケーキの調理を通して、衛生を意識した食材の扱い方と手洗いについて、授業を行った。バナナの皮を触った後、触れた箇所をシールと映像で記録し、食材の菌の繁殖や手洗いの重要性について検討した。調理実習は煮込みハンバーグである。
    【結果】
    衛生管理に関する授業前の学校種間の意識について比較をした。その結果、家庭においてはほとんどの項目において、「大変気を付けている」と回答した者の割合が、小・中・高の順に高かった。学校においては、小・高・中の順に高かった。これは、小学生は保護者や教員からの衛生管理への意識付けが高いことが考えられる。また、生肉の取り扱いに関しては、家庭・学校ともに中学生よりも高校生の方が気を付けている者が多かった。中学生はまだ学校で生肉を扱った経験がなかったことが影響していると考えられる。
    次に、授業前後の意識について比較をした。中学校では、ほぼ全ての項目で気を付けている割合が高まった。特に、手洗いに関する項目は大幅に増加していた。これは授業で重きをおいた、食材に触れた後の手洗いに関する学びの効果であることが考えられる。一方小学生では、意識変化があまり見られなかった。小学生は、衛生管理に関する授業前から意識が高かったことに加え、衛生に関する授業において食材を扱っておらず、具体的な調理場面における衛生意識との関連付けが難しかったことが考えられる。
    なお、本研究は東京学芸大学平成29年度教育実践研究推進経費「特別開発研究プロジェクト」の研究成果の一部である。
  • 調理実習における衛生に関する授業の効果
    2018年, 桑原 智美, 藤田 智子, 阿部 睦子, 菊地 英明, 佐藤 安沙子, 西岡 里奈, 倉持 清美, 日本家庭科教育学会大会・例会・セミナー研究発表要旨集, 日本家庭科教育学会, 61, 0, 【研究の目的】

    平成29年3月告示の中学校学習指導要領家庭分野において「食品や調理用具等の安全と衛生に留意した管理について理解し、適切にできること。」「材料に適した加熱調理の仕方について理解し、基礎的な日常食の調理が適切にできること。」を知識及び技能として身に付けること、とある。家庭科の授業において日常生活の衛生意識関連事項として、食材の扱いおよび調理時の衛生を取り上げることは自ら考える生活に繋がると考える。

    現行の指導要領において中学生になり、使用可能となる食材の一つに生肉があり、調理品の幅も広がっていく。生徒からの期待の高い食材である。肉を使用する前に食中毒の予防のために安全で衛生的な扱い方を工夫できるようにする授業を行うことは、自ら考えながら調理実習を行う上で大切である。2016年度にはシールとアプリケーションソフト(loiloノート)を用いて、バナナケーキ作りで調理器具や調理台をどれだけの頻度で触るかを生徒自ら確認、録画を行う授業を開発した。食材であるバナナの皮を触った38名が手を洗わないまま触った箇所は0~15箇所、平均6.9箇所で、のべ回数は0~68回、平均は22.2回であった。今回は、実際に肉を使用する調理実習場面において衛生関連の授業の効果がみられるかを検討する。どの様な意識を持ち、どの様に肉を用いた調理実習に取り組もうとしているかを授業場面および授業後の実習ワークシートから検証し、衛生関連の授業効果を検討する。

    【研究の方法】

    (1)調査対象と実施時期 国立大学附属中学校、第2学年157名対象。

    1.2017年9月衛生授業2時間実施。

    2.2017年10月煮込みハンバーグ調理実習2時間実施。

    (2)授業実践概要 1.衛生授業(バナナケーキ授業)流れ

    ・バナナケーキ調理実習 ・各班(4名班)、触った箇所を写真上にシールを貼る。・バナナの皮を触って、手を洗うまでをloiloノートアプリを用いi-padで動画撮影。・班員全員で映像を観て手を洗うまでの時間とシール合計枚数を記録。

    ・調理について「自分の考え」をワークシート記録。班で話し合う。「班の人の考え、つけたし」をワークシート記録。・衛生の視点から同様に記録、反省点をloiloノートで記入、30秒で音声入力。・次回の肉料理で気を付ける点を班でloiloノート記入、30秒音声入力。

    2.肉調理実習授業の流れ

    ・調理実習 ・調理後、衛生の視点から気を付けたことをワークシートに記録。

    (3)その他 ・対象とした肉調理後のワークシート有効数は141枚。

    ・分析方法はテキストマイニング(KHCoder)を使用。

    【結果と考察】

    テキストマイニングにより前処理を行い、単語を抽出したところ、肉調理後のワークシートにおいて、「洗う」(237回)「肉」(ひき肉・生肉を含む:201回)「手」(187回)の単語が多く使用されていた。また、15回以上出現している語を対象にして階層的クラスター分析を実施したところ、いくつかのまとまりが抽出できた。そのうちの一つには、「触る」「洗う」「肉」「手」のまとまりである。これらの語は、例えば、次のように記述されていた。

    ・肉には雑菌が付着しているので触れたらすぐに手を洗うように心がけた。

    ・生肉をこねた手を他の所に触らないようにし、食材を触った手は基本的に洗うようにした。

    ・肉を触った時だけじゃなく、こまめに手を洗っていた。

    これらの結果から、事前の衛生授業で学んだことを活かして、調理実習場面でも手を洗うことの必要性を理解し実行している生徒の様子がうかがえた。

    本研究は東京学芸大学平成28、29年度教育実践研究推進経費「特別開発研究プロジェクト」の研究成果の一部である。
  • 「初任者」が行う「幼児ふれあい体験」における「絵本の読み聞かせ」の効果」
    2017年, 金子 京子, 倉持 清美, 阿部 睦子, 西岡 里奈, 妹尾 理子, 望月 一枝, 日本家庭科教育学会大会・例会・セミナー研究発表要旨集, 日本家庭科教育学会, 60, 0, 問題と目的

    これまで、本研究グループは、保育体験学習の教育効果を実証する授業展開について検討してきた。ふれあい体験で幼児と一緒に食べる行動を入れることが、幼児理解を深めること(金子ら、2015)、ふれあい体験時に「食育レッスン」を取り入れた学びが、「拡張的学習として位置づけられること(金子ら、2016)を明らかにしてきた。今回は、初任者や園側にとっても取り組みやすい「絵本の読み聞かせ」を行った時の中学生にとっての効果を検討する。

    中学生のふれ合い体験では、「自由遊び」の前に「絵本の読み聞かせ」を複数回実施することで、園児と中学生とのかかわりが促進できることが示唆されている(立山、2013)。本研究が対象とした2人の初任者も園側と相談し「絵本の読み聞かせ」を導入した。しかし取り入れ方が立山(2013)とは違った方法での実施となった。A教諭が勤める中学校では、4歳児との交流がほとんど「絵本の読み聞かせ」であり、決められた園児とのふれあいであった。B教諭の中学校では、0,1,2歳児の乳幼児のクラスに、中学生の代表者2人が「絵本の読み聞かせ」を行い、他の生徒は座っている園児の側で一緒に聞く交流であり、時間も限られていた。

    この2つのタイプの違う「読み聞かせ」による効果と、「幼児ふれあい体験」の事前・事後学習との関連についても明らかにしていきたい。さらに、絵本を使ったふれ合い体験が初任者にとっての取り組みやすいかどうかについても検討する。

    研究方法

    A教諭、B教諭共に、「幼児ふれあい体験」の事前・事後学習は、初任指導教諭が提示した授業を実施した。事前学習は、読み聞かせに適した環境、絵本の種類、読み方を教師が講義した後、生徒各自が絵本を選び、読み方の練習・発表会をして当日に備えた。事後学習はふれあい当日にメモをとらせておいたものから、ナラティブを書かせた後、共有化の授業を行った。B教諭の学校では、共有化の授業が1種類しかできなかったが、A教諭は2種類の授業が実施できた。

    分析対象は、ふれあい体験学習を指導教諭が観察した際に記録したフィールドノーツと交流後に生徒が書いたナラティブとアンケートである。更に、家庭科初任者教諭にはアンケート及びインタビューを行った。

    結果と考察

    A教諭は交流のほとんどが「絵本の読み聞かせ」であること、B教諭は、「読み聞かせ」をする相手が、0,1,2歳児と低年齢であったので、ふれあい体験が成立するかどうか、ふれ合い体験前は不安であった。しかし、ふれ合い体験時は、どの生徒もとても良いかかわりができていた。また「読み聞かせ」から生徒が何を学んでいたかについては、ナラティブ分析からわかった。学びの内容については、体験による違いがみられた。さらにA教諭の中学校では、ふれあい体験後、授業を受ける生徒の変化が見られた。体験前は授業中に問題行動が見られることがあったが、体験後のナラティブの授業からは、どのクラスも静まり返って記入する生徒の姿が見られた。これにより初任者の気持ちが安心していくことになっていった。
    1年間のまとめでは、「保育学習」の中で、多くの生徒が「絵本」に関する学習が役に立ったと挙げていた。小さい頃絵本になじみのなかった生徒も、「絵本」の良さを見いだすことができていた。さらに、乳幼児に「絵本の読み聞かせ」をどのようにしたらよいかも学ぶことができていた。生徒が「絵本」を学び、「絵本」を通してのかかわり方を学んだことから、幼少期の振り返りをしながら将来の「絵本」を通した子育てにも影響を与える能力を効果的に育てることができだと考える。また、初任者にも取り組みやすい内容だと言える
  • 小学生から見た家庭科教員と栄養教諭の連携
    2017年, 明神 遼子, 倉持 清美, 日本家庭科教育学会大会・例会・セミナー研究発表要旨集, 日本家庭科教育学会, 60, 0, 【研究目的】近年、児童生徒を取り巻く食環境の変化に伴い、食を自ら選択する力や判断する力を身につける教育の必要性が言われている。これらの必要性から、平成16年には、栄養教諭制度が、平成17年には食育基本法が制定された。家庭科は、食育において中核を為す教科の一つであると言える。栄養教諭は、これまで食の専門的知識を活かして、家庭科との連携を図り、様々な実践を行ってきた。しかし、それらの連携授業を児童生徒たちの視点から調査した研究はほとんど見当たらない。そこで今回、家庭科の授業の中にいる栄養教諭を児童生徒たちはどう捉えているのかを明らかにし、豊かな学びを育む連携授業のあり方を探る第一段階としたい。
    【方法】中学校第1学年の生徒に質問紙調査を行った。調査は2度行い、1度目と、2度目は別のクラスで行った。各クラスの人数はともに40名である。この中学校は、半数程度は隣接している小学校から進学してきた者である。調査時期は、2016年11月~12月で、教員を通して質問紙の配布・回収を行った。質問項目は、小学校時の栄養教諭の有無や家庭科と栄養教諭の連携授業の経験について、他に、1度目の調査では、連携授業で印象に残っていること、栄養教諭が家庭科の授業に入ってよかったことを記述式で回答してもらった。2度目の調査では、給食について、家庭科の授業を受けた後の家での実践、食に関する知識・説明・工夫を尋ねた。
    【結果・考察】
    1.栄養教諭の有無や家庭科と栄養教諭の連携授業について…小学校時の栄養教諭の有無を尋ねたところ、多くの生徒が、栄養教諭がいたと回答し、栄養教諭をはっきりと認識していた。さらに、家庭科と栄養教諭の連携授業を受けた経験を尋ねると、半数以上の生徒が、経験があると答えた。経験のある生徒に、栄養教諭が家庭科の授業に入ってよかった点を聞くと、深い学びがある、知識が身に付く、実感が湧きやすいという回答が多く挙がった。
    2.給食について…栄養教諭と家庭科教諭の連携授業を受けた経験のある生徒に、その授業に給食が教材として使われていたかを尋ねると、52%の生徒が、給食が授業で教材として用いられていたことを記憶していた。給食が教材として使われていたと回答した生徒に給食が授業に出てきたことで分かりやすいと感じたかを尋ねたところ、75%が分かりやすかったと回答した。また、給食を参考に自分の食生活で取り入れていることを全員に尋ねると、家庭科の内容を含んだ回答が多く挙がることから、家庭科と栄養教諭が連携し、栄養教諭の強みである給食を家庭科の教材として使うことで、生徒たちの学習を豊かにできる可能性が示唆された。
    3.家庭科の授業を受けた後の家での実践について…家庭科の授業を受けた後の家での実践について尋ねると、その実践率は40%であった。このことからは、家庭科の授業で学習した内容を自分の生活に結びつけるには至っていないという問題点が考えられる。連携授業を受けた経験と家庭での実践の間には関連があるとは言えなかった。
    4.食に関する知識・説明・工夫について…食に関する知識・説明・工夫を尋ねたところ、穴埋め式の、食に関する知識問題は平均得点率が80%であった。一方で、深い理解を要求される説明問題は平均得点率が35%であった。また自分の生活における工夫を問うと、無回答や、ないと回答する生徒が目立った。連携授業を受けた経験とこれらの得点の間には関連があるとは言えなかった。
    上記の結果から、現段階では、栄養教諭が家庭科と連携することに有意に効果があるとは言えないが、家庭科の中の栄養教諭を児童生徒たちは肯定的に捉えていることや、連携を工夫していくことでその学びを豊かにできる可能性がうかがえた。今後は、この調査を現状として踏まえ、よりリアリティーと具体性を伴う家庭科と栄養教諭の連携(伊波、2007)のあり方を検討していきたい。
  • 食育レッスンを用いた保育(ふれあい体験)学習の拡張的学習の可能性と効果
    2016年, 金子 京子, 倉持 清美, 阿部 睦子, 妹尾 理子, 望月 一枝, 日本家庭科教育学会大会・例会・セミナー研究発表要旨集, 日本家庭科教育学会, 59, 0, 問題と目的
    これまで、本研究グループは、保育学習と食の学習を関連付けた授業展開について検討してきた。幼児の食に対する保護者へのアンケート調査を保育体験学習に取り入れることで、保護者の視点から幼児の食をとらえられること(阿部ら、2010)、ふれあい体験で幼児と一緒に食べる活動を入れることが、幼児理解を深めること(金子ら、2015)を明らかにしてきた。
    本研究は、ふれあい体験の場で意図的に行った「食育レッスン」の効果について検討する。「食育レッスン」は、園児に食についての理解を促す場として設定した。家庭及び園で熱心に指導されることが多い「食」について、日頃あまり園児と接する機会のない中学生が学習の場を提供するのが、「食育レッスン」である。劇やクイズなどを中学生が準備してきて、園児の前で披露する。この学びは学習の場を学校外に設定し、中学生が幼児に食の知識を伝えようと活動することで中学生の集団的な成長を促す「拡張的学習」として位置づけられる。中学生にとって、「食育レッスン」がどのような効果があるのかを検討するとともに、中学生が、小中学校で学んできた食の内容を、どのように活用し、園児に適した「食育レッスン」を作成していくのかも検討することとした。さらに、生徒が「食育レッスン」の準備をしていく中で、受け身的態度から、最終的にはグループ全体で楽しそうに積極的に組んでいけるようになる理由についても、検討する。

    研究方法
    中学生3年生7クラスの生徒が、クラスごとに幼稚園に訪問し、保育者主導による2,3のゲームを行った後、食育レッスンを園児に実施した。その後、一緒にお弁当(給食)を食べ、お別れの時間まで遊ぶふれあい体験学習を計画した。事前学習として、「幼児理解」の次に「食育レッスン」作りを4時間設定した。1時間目は、個人で夏休みの宿題として考えてきたものを、班で見せ合い、代表を決定した。2、3時間目は脚本担当2名を選出し、さらに良いものにするための検討を加えると同時に、他の班員は、劇に必要なグッズ作成等を製作した。必ず全員で立ちげいこを含めたリハーサルも行わせた。4時間目のクラス発表会では、「食の学び」「幼児の興味関心度」「幼児の立場にたった表現力」等の評価項目を設定し、クラスで2つの代表班を投票により決定した。交流の後、事後学習として、「幼児とのかかわり方」「ふれあい体験と食の学習」「ふれあい体験と住環境の学習」を行った。
    触れ合い体験の場で意図的に行った「食育レッスン」の効果について、交流前に行った「食育レッスン」発表会後の感想、幼児との交流時のナラティブから「食育レッスン」に関する記述、保育学習後に実施したアンケートから、分析を行った。

    結果と考察
    生徒は、小中学校で学んだ「食の学習」を幼稚園で「レッスン」する際に、幼児の興味関心を引き出すために知恵を出しあい劇やクイズを創造していた。交流の中で行われる「食育レッスン」は、発表を観る際に生徒が膝に幼児を載せたり、レッスンに関する会話をしあったりしていた。生徒は、幼児の前で「レッスン」することは難しいと感じながらも、評価を意識せず、わかりやすく楽しんでもらうために一生懸命に取り組んだ。幼児に対する効果は、一緒に食べたお弁当の時、幼児の食べ方に良い影響を与えていることが明らかであり、幼稚園教員を驚かし、喜んで頂くことができた。
    生徒は、食の知識だけでなく、自身の経験を総合して幼児に食の大事さを伝え、幼児の反応や幼児の発達段階を見とりながら、幼児に適した食の知識を伝えようと即興的に工夫していた。ふれあい体験時に行う「食育レッスン」は、学習の主導権を生徒自身に委ねることによって、生徒たちが幼児と応答しながら、活動的で協働的な学びのプロセスを組織していた。このような拡張的な学習が中学生の幼児と関わり合う資質と能力を高めていることが分析できた。
  • ふれあい体験と食の学習を関連づけた授業デザイン
    2015年, 金子 京子, 倉持 清美, 阿部 睦子, 妹尾 理子, 望月 一枝, 日本家庭科教育学会大会・例会・セミナー研究発表要旨集, 日本家庭科教育学会, 58, 0,

    問題と目的

    中学校の家庭科では、幼児とのふれあい体験により、幼児への肯定的なイメージが形成されることが実証されている。生徒と幼児とのかかわりが深まったのではないかと思われることの一つに「会話の量」があげられる。交流時の中で一番多く会話が行われているのは、動きのある遊び時より互いが動かず、交流を促進する場面設定ができた時が多い。そこで、ふれあい体験の中に幼児と一緒にお弁当を食べる時間を設定し、その中でどのような会話と学びが成立しているかを考え、設定し、見取ることができるようにした。

    幼児期の食生活について学ぶことは、健康な体をつくり、その後の良い食習慣を身につける基礎となるとされている。しかし、家族の中に幼児がいる生徒が少ないことから、食べる量や時間をはじめとする特徴を観察することや食習慣を身につけさせる際のかかわり方を、親になるまで学ぶことが少ない。そこで、本研究では、観察や幼児とふれあう以外に、中学生から意図的にかかわりが生じるように、事前に幼児の保護者に苦手な食品をお弁当に入れることを依頼した。それは、苦手な食品の調理の仕方や、好き嫌いの把握及び、食べるように促す保育者の声かけやかかわり方を学べるようにするためである。また、中学校で学んだ栄養学習を生かして、ふれあい体験時に幼児に食事の大切さを伝える事前授業として、「食育レッスン」を生徒が実施できるように準備をした。中学生が事前授業とふれあい体験の場面設定を関連させ、事後授業として生徒の振り返りをナラティブで書かせ、共有するという一連の授業デザインから、中学生にとってどのような体験と学びが得られるのか、その効果を評価することを目的とした。

    研究方法

    ふれ合い体験の流れ:中学生3年生6クラスの生徒が、クラスごとに幼稚園に訪問し、保育者主導による2,3のゲームを行った後、事前授業で準備した食育レッスンを園児に見せた。その後、一緒にお弁当を食べた後、お別れの時間まで遊ぶ体験を行った。

    体験後の授業:訪問後その日のうちに、自分の体験内容のメモ書きと感想を書かせた。次時に体験を物語る「ナラティブ」に1時間取り組ませた後に、「幼児へのかかわり方」の学習を行った後、「幼児の食へのかかわり方」についての授業を行った。授業のはじめに「ナラティブ」を読み返した後に、「食事時に幼児と会話した内容」、「食事の時間に育まれている食習慣」「幼児の苦手な食品とかかわり方」「保育者や友達のかかわり方から学んだこと」「幼児と中学生の食の違い」について各自でまとめさせた後、クラスで共有する授業を設定し、その内容について検討した。6クラスの中から、1クラスを選択して、分析の対象とした。

    結果と考察

    各自が「食事時に幼児と会話した内容」について発表し共有化した。好きなキャラクターや、趣味、習い事、家族の様子等たくさんの内容が発表され、生徒の興味・関心を多いに引きつけたことと共に、現在の幼児が、どのような生活をしているかが見えた。また、食習慣は、集団の中で培われやすいことも理解することができた。幼児にとって苦手な食べ物は野菜が多いこと、その時の幼児の様子、周囲の人のかかわり方についても共有化から、学ぶことができた。注目したいことは、中学生と一緒に食べることにより、嫌いな食べ物を含めて完食した園児が多く、中学生の期待に答えようとする幼児の姿に、ほとんどの生徒の心が動かされていた。

    幼児と一緒に食事をするふれあい体験とその後の授業を通して、中学生は、幼児期の食の意義を理解すると共に、現在の自分の食生活を振り返る機会となった。また、幼児と多くの会話を交わし、自分が他者(幼児)に影響を与えることができる存在あることなどに気づき、効果的な授業となった。
  • 子育て期の被災家族に対するシームレスな支援の検討
    2014年02月28日, 久保,恭子, 宍戸,路佳, 坂口,由紀子, 草間,真由美, 井上,直子, 倉持,清美, 東京学芸大学紀要. 総合教育科学系, 東京学芸大学学術情報委員会, 65, 2, 1880-4306, type:論文(Article)
  • 保育学習と住環境学習を関連づけた授業づくり
    2014年, 金子 京子, 妹尾 理子, 倉持 清美, 阿部 睦子, 望月 一枝, 日本家庭科教育学会大会・例会・セミナー研究発表要旨集, 日本家庭科教育学会, 57, 0, 目的
     私たちは、これまでふれあい体験を通して保育分野の学びを深めるための学習方法について検討してきた。本研究の目的は、時間数が少ないという家庭科の現状を踏まえて、保育ふれあい体験を住環境学習とリンクさせ、子どもが育つ環境を考える保育学習への拡張を検討することである。住環境学習にあたっては、実践的・体験的な活動をとりいれて主体的に考えられるような学習課題を設定することが難しいとされている。しかし、保育ふれあい体験では、生徒たちが子どもの育ちを支えるために意図された環境を実際に観察することができ、その環境の中で幼児とともに様々な活動を展開する。こうしたふれあい体験の特徴を活かした授業をデザインすることで、住環境学習と保育学習の両方の学びの充実が期待できよう。
      本研究における授業では、子どもの育ちを支えるために配慮された住環境に生徒たちが具体的に気づくことと、子どもの育ちのためにどのような環境を作っていったらよいか主体的に考える学習を取り入れた点がポイントである。その際、環境建築家である仙田満氏の遊び空間の6分類を参照し、保育現場の環境を丁寧に見取ることが出来るように授業を構想した。本研究では、指導計画および授業の実際について報告し、生徒の作文等の分析により、その有効性について検討する。
    方法
    対象クラス 中学3年生。2学期にふれあい体験を半日実施。
    指導計画 ・ふれ合い体験後のまとめの授業として3学期に実施。ふれあい体験直後に、生徒が幼稚園環境に気付いた部分をプリントに記入させる。その集計結果を、「安全面・衛生面を考えた環境」「幼児の特徴に合わせた環境」「自分のものがわかりやすくする配慮を考えた環境」「楽しくなるような環境」に分類してまとめたプリントを配布し、幼稚園の環境の特徴について気づかせる。その際、イタリアのボローニャの工夫されている園環境についても提示し、子どもの育つ環境について配慮されている所について考えさせる。
    ・どんな場所でどんな遊びが展開していたかを思い出させる。そして、仙田満氏の遊び環境の分類を参考にして、遊びの空間を「道スペース」「アナーキースペース」「アジトスペース」「遊具スペース」「オープンスペース」「自然スペース」に分けて、実際にふれあい体験で行った幼稚園の環境の写真を見せる。環境の特徴と子どもの遊びの特徴について考えさせる。さらに地域の中にそれぞれのスペースがどこにあるかを考えさせる。
    ・身の回りの環境で子どもが育つ環境として、良い部分と改善できるところについて考えさせる。
    分析対象 授業後に生徒に自分たちの生活する地域環境について、改善するとするなら、今後どのようにしたらよいかを書かせ、その授業感想から授業の効果について分析した。
    結果と考察
    ・ふれ合い体験時の写真を使って、授業を進めていった。そのため、生徒達にとっては、自分や友人が写った映像もでてくるため、関心を持続させた中に必要な知識や考える場面を取り入れられ、効果的に授業を進めることができた。また、イタリアのボローニャの幼稚園の写真を取り入れ、比較をした部分は、さらに生徒の心をひきつけると共に、日本の住環境の特徴や、異文化についても関心を広げることにつなげられた。
    ・地域の遊び環境について、仙田満氏の「遊び空間の6分類」を活用したことで、地域の子ども達の遊び環境について考えやすく、また、自分達が遊んできた場を振り返ることにつながった。・今の遊び場の環境をさらに良くしていくのは自分達だ、という主体性を育てられる展開となった。
    ・ふれあい体験学習に住環境学習をリンクさせたことで、時間数が不足する中でも充実した指導を行うことができた。バリアフリーやユニバーサルデザイン等の学習をここに関連させて行うことも可能である。
     
  • 現代的教育課題にこたえるリサーチ・メソッドを学ぶ教育プログラムの開発
    2013年03月01日, 伊藤, 葉子, 首籐, 敏元, 倉持, 清美, 大竹, 美登利, 松葉口, 玲子, 千葉大学教育学部研究紀要 = Bulletin of the Faculty of Education, Chiba University, 千葉大学教育学部, 61, 1348-2084, 広域科学としての教科教育学における次世代の研究者養成については,理論と実践を結び付けて有用な知見を生み出すための多様なリサーチ・メソッドを身につけることが重要な課題だと考える。そこで,この課題に対し,特に,現代における教育をめぐる様々な問題状況に応えられるような知見を生み出すためのリサーチ・メソッドを学ぶ教育プログラムを開発した。このプログラムは,「M-GTA」「尺度作成と項目分析:相関分析,因子分析,確認的因子分析」「テキストマイニング」という研究方法に関するセミナーで構成されている。本論では,次世代の教科教育学の研究者養成という趣旨のもとに,この教育プログラムを実施し,その教育的効果について検討した結果,各セミナー後の自由記述式の質問紙調査を通して,各セミナーの教育的効果が明らかにすることができた。
  • 幼児をもつ父親のワークライフバランスとその関連要因
    2013年02月28日, 久保,恭子, 倉持,清美, 岸田,泰子, 及川,裕子, 田村,毅, 東京学芸大学紀要. 総合教育科学系, 東京学芸大学学術情報委員会, 64, 2, 1880-4306, type:論文(Article)
  • 中学校の被服製作の振り返りとしてのナラティブと指示書の有効性
    2013年, 金子 京子, 倉持 清美, 阿部 睦子, 妹尾 理子, 望月 一枝, 日本家庭科教育学会大会・例会・セミナー研究発表要旨集, 日本家庭科教育学会, 56, 0, 問題と目的
    これまで、本研究グループは、家庭科でのふれ合い体験の事後の授業や調理実習後に、生徒にナラティブを書かせることについての有効性を授業実践の中で精査してきた(金子ら、2011,2012)。その結果、ナラティブは体験を振り返り、学びを深めクラスの中で体験を共有できるツールとなり得ることを確認した。本研究では、被服製作においても、ナラティブを書かせることで、実習を時系列的に捉えて学びを振り返ることが可能となり、共有できるのではないかと考えた。
    被服製作で体験したことを振り返り、生徒がそこで何を学んだのかを意識化し、学びを共有化する取り組みは重要である。現代は、衣服は作るより購入する方が主流になっているため、必修領域も、「目的に応じた着用や個性を生かす着用の工夫」や「衣服の計画的な活用と適切な選択」「衣服の材料や状態に応じた日常着の手入れ」となっている。そのため、被服製作は、少ない授業数の中で完成できる物が主流になっているが、技能の個人差を考慮した指導法を工夫することにより、新鮮な体験活動として男女の性差なく、一生懸命に取り組むことができる授業内容となっている。
    しかし、被服を製作し完成することにのみ追われてしまっているのが現状である。「製作に必要な材料,用具,製作手順,時間などの見通しをもち,目的に応じた縫い方や製作方法などについて工夫し実践」できるためには、被服製作を振り返る機会を持ち、生徒がそこで何を学んでいるのかを明らかにすること、クラスの中で体験を共有し学びを深めていくことが必要である。これまで検討してきたナラティブではそのような効果があることが示唆されたが、被服製作では、どのような学びが経験されるのか、書かれたナラティブから授業をデザインすることが有効なのかどうかを検討することを本研究の第一の目的とする。
    また、被服製作を体験と位置づけると、ふれ合い体験や調理と異なる側面が見えてくる。被服製作は個人で行う作業がほとんどあり、個人と物とが向き合う体験と言うことができる。この特長を活かした振り返り方があると思われる。本研究では、その方法として図と説明を用いて製作過程を表す「指示書」を作成することにし、被服制作の体験を意識化したうえでナラティブを書かせた。ナラティブでは生徒の被服製作の学習過程が可視化でき、生徒と教師にどのような有効性が見出されるか、ナラティブを用いた授業デザインの特徴と有効性について検討する。
    研究方法
    対象:中学校2年生指導計画:「修学旅行に持参する袋を製作しよう」袋の製作に6時間、その後ナラティブの作成と指示書作成を実施し、クラスの中で共有化する時間をとった。
    ナラティブ:ふれ合い体験や調理実習後に書かせた方法と同様である。
    指示書:図と説明を用い、制作中に注意すべき点についても書き加えたものを作成。
    手続き:ナラティブ、指示書の内容、共有化の授業での生徒の発言や感想を分析の対象とした。
    結果と考察
    ・ナラティブについて:教師が書かれたナラティブを読むことによって、袋の製作について生徒が製作手順をどの程度理解していることを評価することはできた。しかし、ナラティブからは、生徒が自分の作品を完成させるためにした工夫や思いが見いだせず、生徒の学びにすることは困難であることが示唆された。被服製作と言う活動に何を足場かけすると学習過程が充実するのかを明らかにすることが必要である。
    ・指示書について:指示書を書かせた後は、次の手順にしたがって授業を進めた。1、特徴ある指示書を一人2枚から3枚配布する。2、指示書を見ながら気が付いたことを個人でまとめさせる。3、班で共有後、黒板に班毎に記入このような進め方によって、生徒は指示書から、分かりやすいものとそうでないものとがあり、その違いを読み取り、被服製作に必要な手順とは何か、工夫はどういうところに必要なのかをクラスの中で共有することができた。また、授業で、袋物の指示書としてより良いものを検討することで、被服製作を通して身につくものや意義について、自分達でまとめていくことができた。
  • 家庭科ふれ合い体験学習過程の可視化・共有化の試み
    2013年, 倉持 清美, 阿部 睦子, 金子 京子, 妹尾 理子, 望月 一枝, 日本家庭科教育学会大会・例会・セミナー研究発表要旨集, 日本家庭科教育学会, 56, 0, 問題と目的
    これまで、家庭科でのふれ合い体験によって、生徒の自己効力感が上昇することや(伊藤、2003)、職場体験と異なり幼児の発達についての知識が上昇すること(岡野・伊藤・倉持ら,2011)が、示唆されてきた。しかし、ふれ合い体験の中身やふれ合い体験前後の授業をブラックボックスの中に入れて体験の効果を評価しており、生徒の学びのプロセスが明らかではなかった。学びのプロセスが明らかになることにより、目の前の生徒がもつ課題によって、事前事後の授業の組み方や、ふれ合い体験の中身を柔軟に変えることも可能になり、ふれ合い体験が生徒達の現在の生活や将来の生活に、より役立つものとなるだろう。この学びのプロセスを明らかにするためには、生徒の授業からの学びを質的に捉えていくことが求められる。しかし、学びを質的に見とって評価している研究蓄積は少ない。
    イタリアのレッジョ・エミリア市の教育施設では、実践家と教育学専門家が子ども達の学びを質的に見取り、子どもにあわせたカリキュラムを開発していることで有名である(秋田 2003)。例えば、ドキュメンテーションという子ども達の意見、討論、子ども達の活動を撮った写真、多くの媒体物を用いた子ども達の思考と学びの表現の記録は、注意深く整頓され、文書化されている。これは、子ども達の最終的な作品だけを評価するのではなく、その作品を生み出すまでの過程を大切にしようとする考え方に基づいている。ドキュメンテーションにより子ども達の学びの過程を可視化し、子どもの保育に携わる複数の保育者や保護者がそれを共有できるようになっている。このようなレッジョ・エミリア市の教育施設での子ども達の学びの見取りから、本研究の目的に接近するための示唆が得られると考えられる。本研究では、レッジョ・エミリア・アプローチを実施している教育施設の訪問とヒアリング調査を通して、学びを質的に評価するために方策について検討したい。
    研究方法
    イタリアレッジョエミリア市とボローニャ市でレッジョ・エミリア・アプローチを実践している幼稚園を訪問し、具体的な取り組みについてヒアリングと視察を行う。また、市の職員からも、ヒアリング調査を実施する。
    結果と考察
    3月下旬に訪問するため、発表要旨入稿時には視察を終えていない。現段階では、レッジョ・エミリア・アプローチに関する文献から示唆される点についてまとめる。学会発表時には視察結果も含めて発表する。
    ・専門家と実践者の共同による学びの見取りについて:
    レッジョ式の教育現場では「アトリエスタ」と呼ばれる芸術の専門家と、「ペタゴジスタ」と呼ばれる教育学の専門家が配置されて、教室毎に二人の保育者によるティーム・ティーチングが実施されてきた。アトリエスタは大学で芸術を専攻した教師であり、ペダゴジスタは、大学で教育学を専攻した教師である。イタリアの保育者は多くは短大レベルの教育で養成されていて、ペダゴジスタとアトリエスタは保育者の教師としての専門性を高める重要な基礎となっている。このような様々な背景をもつ専門家が子どもの学びの過程を読み取り共同して学びの場を作っていく。家庭科のふれ合い体験では、家庭科教員一人で生徒の体験を見取らなくてはならない。その際に、どのような観点から生徒達の体験を捉えていけばよいのか、その示唆が得られると思われる。
    ・ドキュメンテーション(記録)について:
    先述したように、生徒の学びを可視化し、他者と共有するための重要なツールと考えられる。ふれ合い体験では、事前事後の授業も含め、幼児を理解し幼児との関わり方を学ぶことを目的とする。事前事後も含めた連続した授業の中で、どのような資料をドキュメンテーション化していけば、生徒の学びの過程をより理解することができるのか、レッジョ・エミリア・アプローチから示唆が得られると期待できる。
  • 体験の振り返りとしてのナラティブの有効性
    2012年, 金子 京子, 倉持 清美, 阿部 睦子, 妹尾 理子, 望月 一枝, 日本家庭科教育学会大会・例会・セミナー研究発表要旨集, 日本家庭科教育学会, 55, 0, 問題と目的
    これまで、本研究グループは、保育体験学習では、事前事後も含めたストーリー性のある授業展開をすることが学びの有効性を高めることを指摘し、事前事後の授業内容(妹尾ら,2011;望月ら,2011)、体験の中身(阿部ら,2011;倉持ら,2011)について検討してきた。特に、事後の授業としては、生徒にナラティブを書かせることについての有効性を授業実践の中で精査し(金子ら,2011)、体験を振り返り学びを深める効果があることを確認してきた。本研究では、調理実習を広い意味での体験型学習と捉え、調理実習の事後の授業でナラティブを書かせることについての有効性について検討する。 これまでの私たちの研究からは、生徒がナラティブを書くことによって、自分の体験が時系列的に想起され、それに基づいた振り返りが行われることが分かっている。調理実習においても、ナラティブを書かせることで、実習を時系列的に振り返り、それが「段取り」への気づきになるのではないかと考えた。何度も調理実習を繰り返すことによって、生徒は確実に手順がよくなり、段取りがうまくなっていくという実感を教師はもつものの、家庭科の時間数が少ない中、くり返し調理実習を行うことはなかなか難しくなってきている。学習指導要領には「調理に必要な手順や時間を考えて計画を立てて行い、調理の後始末の仕方や実習後の評価も含めて学習できるようにする」と書かれている。本研究では、こうした学習を成り立たせる一つの手段として、調理実習後にナラティブを書かせることの有効性について検討することを目的とする。
    研究方法
    対象:中学1年生1クラス
    手続き:調理実習後すぐに、授業時間中に生徒に実習の感想を書いてもらった。調理実習後の授業で、生徒にナラティブを書いてもらった。
    分析方法:「感想」と「ナラティブ」の両方を5人で読み、キーワードなる言葉を抽出し、カテゴリーを作成する作業を繰り返し行った。
    結果と考察
    ・ナラティブには次のように「段取り」に気づいた記述が見られた。「茶碗蒸し作りが終わったらサンマを小麦粉に付け、焼きました。○○君のサンマも焼きました。○○君はその間、使った食器を洗って片付けていたり、これから使う食器を持って行きました。焼き終わったらサンマを皿に乗せて…」
    ・感想文では、次のような表現がよく見られた「美味しく作れた」「家でまた機会があったら作ってみたい」
    ・生徒のナラティブを書いた感想から「調理実習をやったときはすぐに終わった気がしたが、振り返って書いてみるといろいろなことをやったと言うことにびっくりした。~こうして思い返してみると「ここでこうしておけばよかった」と言うことがたくさんあった。次また同じことをやったら同じミスをしないように心がけたいと思う。
    ・実習時、準備や生徒への注意で忙しく、生徒ひとりひとりの様子をじっくり難しい教師にとって、ナラティブは生徒の学びを把握するのに役立っていた。更に、生徒のナラティブを使って、深い学びに結びつけられる授業展開についても検討したい。
  • 中学生の幼児への食育レッスン
    2011年, 阿部 睦子, 倉持 清美, 金子 京子, 妹尾 理子, 望月 一枝, 日本家庭科教育学会大会・例会・セミナー研究発表要旨集, 日本家庭科教育学会, 54, 0, 目的:中学校の家庭科では、幼児とのふれ合い体験により、幼児への肯定的なイメージが形成されることが実証されている。今後は、ふれ合い体験の内容、あるいは事前事後の授業の組み立て方によって、どのような学びが得られるのかを検討していくことが求められる。本研究では、中学での保育学習に「食育レッスン」というテーマを設け、幼児とのふれ合いの場で中学生が食育をおこなうという目的を設定した。幼児にとって「食」は家庭が中心であり、保護者が様々な気を遣っていることが多いと考えられる。そこで、「食育レッスン」の事前事後に幼児の保護者への調査を実施し、中学生にそれを紹介することとした。本研究では、保護者からどのような資料が得られるのかをまとめ、授業への活用の仕方について検討することを目的とする。

    方法:中学3年生が幼稚園を訪問し、「食育レッスン」を行うことを計画した。グループに分かれ、テーマを決めて食育レッスンの準備を進める前に、幼稚園の保護者に実施したアンケート結果を生徒に報告した。保護者には、中学生との交流について気になることを尋ねた。食育レッスンとして、生徒は栄養や好き嫌い、マナーなどをテーマにした紙芝居を作成したり劇を演じたりした。交流後、再び保護者にアンケート調査を実施し、交流についての感想を尋ねた。

    結果

    1.事前の調査

    ・「ご家庭で気をつけていること」

    栄養:栄養のバランスや彩り、季節の食材を使うこと、薄味にしていることなど、実際に気を遣っている点について記されていた。

    マナー:挨拶、お箸の持ち方や姿勢、テレビを消して食べるなど

    工夫:子どもが苦手な食材を小さく切る、好きなものに混ぜるなど食べられるように工夫していることが具体的に記されていた。

    お手伝い:配膳や片付けをさせていること

    楽しく食べる:食事中にうるさくいわずに、楽しく食べられる工夫をしていること

    ・「中学生との交流について」

    自分の経験:中学生が幼児だった頃や、そのとき嫌いな物をどうやって食べられるようになったかなど、大きくて元気な中学生に言ってほしい

    あこがれの中学生:しっかり食べると大きくなるんだとあこがれる楽しい時間:中学生と関われない幼児がいないようにしてほしい

    幼児に教授:中学生が学習している内容をわかりやすく説明したり、箸の持ち方などについてマンツーマンで教えてほしい

    応援:苦手なものが食べられるように応援してほしい

    2.事後の感想

    「○○がおもしろかった」「ほうれん草が食べられるようなった」「食に興味を持った」「楽しかった」「もっと一緒にいたかった」など、子どもの具体的な感想や、「幼児は好き嫌いがあるという前提でレッスンが行われているがそうでない子もいる」という指摘があった。

    3.まとめ

    保護者への調査結果から、幼児の食事について家庭で何に気をつけているのかを具体的に知ることができるとともに、自分達が期待されていることが励みとなり、中学生は授業に積極的に参加できていた。また、事後の感想から、取り組んだことへのフィードバックが得られ、食を通した幼児への理解をより深めることができていた。
  • ふれ合い体験の内容による中学生の学びの特徴
    2011年, 倉持 清美, 金子 京子, 阿部 睦子, 妹尾 理子, 望月 一枝, 日本家庭科教育学会大会・例会・セミナー研究発表要旨集, 日本家庭科教育学会, 54, 0, 問題と目的

    幼児とのふれ合い体験学習により、生徒が幼児に対して肯定的なイメージを持つことはよく知られている。今後は、ふれ合い体験学習の内容と学びの効果についての検討が求められる。

    本研究では、ふれ合い体験の内容が、幼児と中学生がペアを組み自由に遊ぶ一対一の場合と、保育者主導によってグループで幼児と一斉活動を行う集団対集団の場合では、中学生の学びにどのような特徴が見られるのかを検討することを目的とする。どちらのパターンもふれ合い体験としてよく見られるものである。パターンの相違による学びの特徴を明らかにすることで、生徒の実態や授業の目的によってとるべきパターンを選択することができるとともに、事前事後の授業についても効果的に工夫することができるだろう。

    研究方法

    中学3年生6クラスのなかで、3クラスは一対一の体験を、3クラスは集団対集団の体験を行った。いずれも2時間続きの授業枠を使って、クラスごとに幼稚園でふれ合い体験を実施した。ふれ合い体験での学びを明らかにするために、生徒には体験後にナラティブを書かせ、その後、自分の書いたナラティブの内容で、「快い」「不安」「困惑」にあたるものに色を分けて下線を引かせた。各々の内容ごとに下線の数をカウントして、パターンごとの総数を出した。また、「意識して行った行動」「先生の関わり方」について気づいたことを別に書かせ、その内容について検討した。6クラスの中から、一対一の体験をしている1クラスと、集団対集団の体験をしている1クラスを選択して、分析の対象とした。

    結果と考察

    ・ナラティブの内容について:一対一の体験をしているクラスと集団対集団の体験をしているクラスの順で、各々の内容の下線数を示す。「快い」は164本と124本、「不安」は77本と50本、「困惑」は36本と35本であった。一対一の体験の方が、「快い」も「不安」も多いことがわかる。ペアを組むことによって、幼児との関わりが密なものになり、「快い」経験が増えるが、同時に責任も感じることにより「不安」が増えるのかもしれない。

    ・意識して行った行動について:一対一の体験をしているクラスでは、幼児と関わるためにとった具体的な行動についての様々な記述が見られた。例えば「早く仲良くなるために手をつないだ」「園児の会話でちょっと大げさに反応する」「サッカーでは時々ボールをとらせた」「なるべく多く名前を呼ぶこと」。集団対集団の体験では、「話を合わせる」「優しい声で呼びかけた」「目線を同じくらいにする」などの記述が見られたが、ヴァリエーションは少なかった。

    ・先生の関わり方について:一対一の体験では、保育者が個々に子どもに対応することになるため、子どもの個性に応じた保育者の関わり方に言及する記述(「一人一人の性格を知っているため、その子にあった接し方をしていた」)や、子どもの主体性や自発性に任せていることに気づく記述(「園児すべての面倒をつきっきりで見るのではなく園児達一人一人にやらせる」)が見られた。集団対集団の体験では、保育者主導で集団を動かすことになるため、生徒はその様子を見て、集団から逸脱する子どもへの対応の仕方への気づきを記したり(「幼児が一人だけみんなと違うことをしても無理矢理仲間に入れようとせずに、何となく誘っていた」)、幼児の心のつかみ方(「幼児を怒って気づかせるのではなく何となく幼児に気づかせるようなことをしたりいうこと」「問いかけるような優しい口調で話していた」)を記していた。

    ・まとめ

    体験(関わり方)によって、生徒の学びには異なった特徴が見られる。それを踏まえた上で、事前事後の授業を工夫することが必要になるだろう。
  • 結婚生活の継続のなかで配偶者との関係性はいかに育まれるか(2)
    2010年09月20日, 神谷 哲司, 宇都宮 博, 福丸 由佳, 倉持 清美, 長濱 輝代, 山崎 あけみ, 菅原 ますみ, 日本心理学会大会発表論文集, 公益社団法人 日本心理学会, 74, 0, 2433-7609
  • 男子校中・高校生は父・母親役割をどのように捉えているか
    2010年, 伊藤 葉子, 倉持 清美, 堀内 かおる, 日本家庭科教育学会大会・例会・セミナー研究発表要旨集, 日本家庭科教育学会, 53, 0, 目的

    男女共学必修家庭科が告示され(中学校・高等学校学習指導要領1989年)、中・高校男子生徒を含む保育教育がスタートしてから20年近く経過した。保育教育の目標の一つに、「親になるための教育」が挙げられるが、男女で学ぶ保育教育が、男子生徒の「親性準備性」の育成を促進している知見も複数報告されている。ただし、一部の男子進学校において家庭科の未履修が顕在化する(2006年)など、男子生徒をめぐる問題点も指摘されている。家庭科は必修科目であり、国民教育としての役割を担っている以上、男子校の家庭科の保育教育を検討することは、重要な教育課題だと考える。
    そこで、本研究では、男子校の男子中・高校生の「親性準備性」に焦点をあて、質問紙調査を実施し、共学校と比較することにより、課題を明らかにすることによって、保育教育のカリキュラム構築のための基礎資料を得ることを目的とする。

    方法

    東京都にある国立・私立男子校の中学生193名、同じく東京都にある国立・私立および埼玉県立の男子校の高校生525名に質問紙調査を実施した。また、共学校との男子との比較考察、さらには女子との性差を確認しておくために、東京都・千葉・神奈川の国立・公立共学校の中学生251名(男子126名・女子125名)、高校生290名(男子126名・女子139名)にも質問紙調査を実施した。実施時期は、2009年12月~2010年2月である。
    本研究の目的に沿って、親性準備性を測るための中心的指標を、「親役割をどのように捉えているのか」とし、質問紙は、「父親役割認識」「母親役割認識」を測る尺度、「親になることの受容性」「幼児への興味・関心」「男女平等志向性」を測る尺度で構成した。

    分析・考察

    父親役割認識について、男子校・共学校別に因子分析を実施した結果、男子校では、「仕事をし、家族と一緒に過ごす」「子どもを導く」「家事育児をする」「一家をリードする」「自分自身が楽しむ」の5因子が抽出できたが、共学校では、「ロールモデルとなる」因子を加えた6因子が示された。
    母親役割意識についても同様に分析をおこなった結果、男子校では4因子、共学校では5因子が抽出された。これは、母親に関しては、「子どもを導く」と「ロールモデルとなる」が一つの役割として認識されていること、男子校ではさらに「自分自身が楽しむ」「仕事をする」「父親の支えになる」が一つの因子を構成しているためである。このことから、男子校は、親役割を包括的に認識していること、母親役割については、共学校とは多少異なった捉え方をしていることが示唆された。性差を確認するために、さらに男子校男子と共学校男子・女子に分けた分析も実施していく。
    また、父親・母親役割認識にどのような要因が影響を及ぼしているのかを調べたところ、例えば、男子校において、父親における「仕事をし、家族と一緒に過ごす」役割には、「親になることの受容性」「男女平等志向性」が有意に関連しており、「家事育児をする」役割には、それに加え「幼児への興味・関心」も有意に関連している等、父・母親役割認識には、さまざまな要因が影響を与えていることが示された。さらの共学校との比較や、性別の比較をした上で、得られた知見をもとに、男子校の保育教育に関する提案を行っていく。
  • 「幼児への関わり方」を学ぶ授業実践
    2010年, 金子 京子, 阿部 睦子, 倉持 清美, 妹尾 理子, 望月 一枝, 西岡 里奈, 日本家庭科教育学会大会・例会・セミナー研究発表要旨集, 日本家庭科教育学会, 53, 0, 問題と目的
    平成20年の学習指導要領改訂では、子どもとふれ合う活動が中学校で必修となり、ふれ合い体験を通して「幼児への関心を深め、かかわり方を工夫できること」を求めている。ふれ合い体験の効果については、様々な研究が示唆している。そのほとんどが、生徒が幼児に対する肯定的なイメージや感情を持つようになることを指摘している。しかし、実際の『かかわり方の工夫』ができるようになったかどうかを検討した研究は見あたらず、また、『かかわり方の工夫』ができるような授業実践についての検討はほとんどない。そこで本研究では、『かかわり方の工夫』ができるような授業実践を検討し、幼児とのふれ合い場面において、その効果を検討することを目的とする。
    本研究では、幼児とのふれ合い体験の事前の授業で、前年度の生徒がふれ合い体験を行った際に収録したビデオを生徒に視聴させ、どのようなかかわり方がよいかどうかを話し合った。この教材を選定した理由は、次の3点である。第1に、同じ年代の生徒が関わる様子を見せることで、実際に自分自身がどのように振る舞えばよいのかがかわりやすいこと、第2に、ふれ合っている最中に自分の行動を客観視したり幼児の様子を冷静に捉えることは難しいが、ビデオを視聴することで、幼児の様子を冷静に捉えることが可能になること、第3にクラスの中で共通の場面をみることで共通のイメージを持って話し合いができること、以上3つのメリットを考えた。
    研究対象および方法
    1.交流対象 本研究では、対象とする中学校が小学校低学年と交流していたため、小学生とのふれ合い体験の場面を研究対象とした。小学校年少児との交流は、幼児と変わらない効果が得られることが実証されている(倉持・金子・阿部・妹尾・望月,2009) ため、ふれ合い体験として問題ないと判断した。
    2.授業内容 幼児の発達などの授業の後、ふれ合い体験を実施する事前の授業で、ビデオを視聴させ、気づいた点を記述させ、どのようなかかわり方が工夫できるかを話し合わせた。ビデオは、前年度のふれ合い体験の様子なので1時限分はあるが、教師が要所を取り上げて視聴させた。ふれ合い体験の内容は、小学生とともにおやつを作り一緒に食べるという活動で、前年度と同じ内容である。
    結果と考察
    ビデオを用いた授業による生徒の気づきを整理すると次の3点になった。第1に、「準備をしていないと小学生を放置する場面がある」「砂糖とか事前にはかっておいた方が作業がスムーズに行く」など、事前準備の工夫、第2には、「小学生を真ん中にたたせて、中学生は両脇に行く」「空き時間に目を離さず一緒に行動する」「中学生同士で話をするのはやめた方がよい」など、中学生の立ち位置や視線などのかかわる際の工夫、第3には、「小学生を中心に作業をさせて、中学生ばかりが作業しすぎないようにする」「小学生にやりやすい作業をさせて、できないときには補佐をする」など、調理中のかかわり方の工夫である。ビデオを視聴することで、具体的なかかわり方について検討することができていた。その後行ったおやつ作りのふれ合い体験では、事前準備をしっかりと行い、立ち位置を工夫し、調理中のかかわり方も工夫できていた。また、教師にとってのメリットもみられた。教師自身が、生徒のかかわり方に焦点化でき、「前年度と異なり、調理の手順の説明や指示などに時間を取られることが少なくなり、生徒が小学生とどのように関わっているのかをじっくり見る時間を持つことができた」と述べている。
  • 幼児の片付け行動の獲得過程
    2010年, 永瀬 祐美子, 倉持 清美, 一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集, 一般社団法人 日本家政学会, 62, 0, 目的 本研究は,幼児の生活行動のひとつである「片付け」に着目し,幼児と保護者への質的,量的研究から,集団保育場面での幼児の片付け行動の獲得過程,集団保育場面の片付け行動と家庭での片付け行動の連続性について検討する.
    方法 2008年4月~9月の期間中に,幼稚園の3歳児クラス(30名)と4歳児クラス(28名)の幼児を対象として,登園から片付け終了までの行動の観察と,片付けについてのインタビューを行った.その他,園児の保護者を対象に,家庭でのしつけや片付けへの意図,幼児の家庭での様子についてアンケートを行った.
    結果 分析の結果,以下のことが示された. (1)片付け行動の獲得過程:3歳児・4歳児クラスの片付け行動は,新しい環境で不安の大きい時期の保育者依存に始まり, 保育者や仲間との関わりの中で片付けに楽しさや充実感が見出されることによって積極的に参加するようになり,そして片付けの方法を習得,理解し,やがて自分の物だけでなくクラス全体の片付けへと視野が広がる. (2)家庭との連続性:保護者は,家庭ではお片付けに積極時に取り組んでいないと捉えていたが,幼児は片付けを肯定的に捉えており,年齢が上がるにつれて片付けを個人的な活動から,集団生活の上で必要な活動と認識するに至る.保護者は片付けを身につけることが幼児の成長・発達に重要と認識し,具体的な働きかけや工夫を行っているが,家では片付けをしないという回答も多く,家庭内で幼児に片付けさせることは容易でない.集団保育場面では,片付けを主体的に行う為には友だちとの充実した遊びと遊びきりの良さ,そして十分に遊び込める時間が重要であることが示されたが,家庭においては親自身のやるべきことが多く,子どもの行動を待てずについ口うるさく言ってしまったり,ゆとりを持って行動することは容易でなく,集団保育場面のような片付けを促すような環境を整えることが難しいことが示唆された.
  • 中学校家庭科の保育授業を地域にひらくことの可能性
    2009年, 金子 京子, 倉持 清美, 阿部 睦子, 妹尾 理子, 望月 一枝, 日本家庭科教育学会大会・例会・セミナー研究発表要旨集, 日本家庭科教育学会, 52, 0, 1. 1、研究の目的
    現在の中学生は、少子化によるきょうだい数の減少、核家族化や地域コミュニティの希薄化などから、異年齢間でかかわる機会が得られにくくなっている。そのため、幼児について理解することや幼児とのかかわり方を学ぶ場面が、自然に生じるとは言い難い現状である。しかし、中学校家庭科という必修の授業を通して、すべての生徒が幼児期とはどんな時代なのか、幼児とはどのようにかかわっていけばよいのかを学ぶ機会が得られる。また、同時に、自分の成長を振り返ると共に、育ててくれた親の存在に改めて気付くことができる。このような意義から、中学校家庭科の保育に関する授業への期待は高まっている。さらに、こうした授業は、子育てに悩む中学生や幼児のいる保護者達にも有効ではないかと考えた。学校を地域にひらくことが期待されている現在、家庭科の保育に関する授業を保護者にも公開することで、中学生だけでなく保護者へも幼児理解を広げることができるのではないだろうか。また、同時に中学生への理解も得られ、地域で共に生活する者同士のつながりも生まれる可能性が考えられる。本研究では、中学校家庭科の保育の授業を保護者に公開した効果について検討する。なお、「保護者」とは、中学生の保護者とともに地域の幼稚園に通う幼児の保護者も含めている。
    2、研究の方法
    研究対象: ・対象中学生 公立中学校3学年 6クラス
    ・対象授業参観者 家庭科授業受講の3年生保護者(11名)と地元の幼稚園に通う園児の保護者30名
    授業内容:中学生の保護者と幼稚園の保護者に公開した授業は、遊びの中で用いられる幼児どうし会話や、幼児のいざこざへの保育者の介入場面である。この題材は生徒にも好評であり、将来の自分の子育てにもつなげたいと感想に書いている生徒が多い。
    保護者の感想:授業中は、保護者は教室の後に座ってもらい、授業後に感想をインタビューすると同時にアンケートにも記入してもらった。インタビューは、授業を参観しての感想と現在の子育ての不安に関する内容が中心であった。アンケートの内容は、中学生がこのような授業を受ける意義や育児中の自分が受ける意義について尋ねた。
    3、結果と考察
    中学生に対する感想:幼児の保護者は「照れが見られながらも次第にまじめに取り組み考えている様子が良かったです。なかなか鋭い意見をいう生徒もいてハッとしたりしました」という意見のように、肯定的に中学生の様子を受けとめていた。中学生の保護者は、他の教科との授業の違いも気が付いていたようで、「他の数学や国語の授業の時とは違うと感じました」「5教科と違って生徒の意見をより多くひきだしていた」という意見も見られた。
    自分の育児の中での位置づけ:中学生の保護者は「もっと早く学んでおけばよかった」とこの授業を子どもが幼い時に受けたかったという感想が見られた。幼児の保護者は、「とてもためになる内容でした。あらためて子ども同士のけんかに親は過剰反応するべきではないと思いました」というように、現在の子育てに生かしていける内容であることを述べていた。
    親として学んだこと:この授業を通して親として学んだことについて尋ねると、中学生の保護者は「子どもに考えさせるというのを忘れていました。つい親の言いたいことばかりを言っていました」と自分の育児を振り返るような感想が見られた。幼児の保護者は自分の子どもとのかかわりで大切にしなければならないことの理解が得られたという感想と、「幼児の言動については日々接していることなのですが、中学生を間近に見て予想以上に素直で安心しました」というように中学生に対する理解が得られたという感想が見られた。
  • 体験活動・体験学習のプログラム作りと効果測定をめぐって(準備委員会企画シンポジウム5)
    2008年, 倉持 清美, 杉森 伸吉, 無藤 隆, 吉田 章, 伊藤 葉子, 日本教育心理学会総会発表論文集, 一般社団法人 日本教育心理学会, 50, 0, 2189-5538
  • かかわりに焦点をあてた中学生と幼児の交流学習
    2008年, 阿部 睦子, 倉持 清美, 望月 一枝, 妹尾 理子, 金子 京子, 日本家庭科教育学会大会・例会・セミナー研究発表要旨集, 日本家庭科教育学会, 51, 0, 研究の目的

    少子高齢化を迎えた社会に対応し、中学校家庭科の内容は変化してきているが、中学生の幼児とのふれ合い体験の重要性は現行の学習指導要領において、又、今年3月に告示され平成24年度施行の学習指導要領においても家庭科の指導内容の中心的なものとして押さえられている。ふれ合い体験では生徒が作成したおもちゃを持って行って遊ぶなど、おもちゃと組み合わせた実践が行われることが少なくない。しかし、おもちゃの取り入れ方とふれ合い体験の学びの関連については十分に検討されているとはいえない。

    本研究グループでは、ふれ合い体験を実施するに当たって中学生と年少者の交流を深めるかかわり方に焦点を当てて研究を進めてきた。本研究では、ふれ合い体験の中でかかわりをを促進させるおもちゃとはどのようなものか探ることを目的とした。

    <研究の方法>

    1.対象の概要

    対象中学生:大学附属中学校の中学3年生(4クラス)

    対象児:大学附属幼稚園の4歳児・5歳児(各1クラス)

    分析資料:自己評価・感想・ナラティブ等、教師による観察を分析対象とした。

    2.授業計画

    中学生が幼児とふれあう交流学習を、幼児を中学校に招く形式をとり、「たけはやスタンプラリー」と題して実践する。「たけはやスタンプラリー」では、生徒が幼児が喜びそうなおもちゃをグループであらかじめ調べて相談して作成する。当日は、幼児がグループごとに周り、スタンプを生徒が押す。交流当日は、準備・片づけ・反省を含めて2時間とるが、事前学習に2~3時間要する。幼児との交流に向けて、中学生の意識が高まっていくよう、事前学習の時間にかかわり方を工夫することを班毎に話し合わせた。

    本研究では、生徒が用意したおもちゃと幼児との交流から、どのようなおもちゃが幼児との関わりを促進し、ふれあい体験の学びを深めるかを検討する。

    <研究結果と考察>

    1.交流を促進させるおもちゃ

    生徒達は、ホ゛ーリンク゛などのケ゛ーム形式を用意することが多いが、そのような遊びは「遊んであげる」的であると保育者から指摘されたこともあった。今回の交流の中で、「仮面作り」の場が幼児と生徒の関わりを促進するアーティファクト(媒体としての人工物)となり、中学生は幼児の身体の特徴や技能を理解していることが明らかになった。活動の内容は、中学生が準備した仮面にその場で幼児が絵を描き、幼児の耳に掛けやすいようにコ゛ムの位置を調節して幼児にフ゜レセ゛ントするという流れであった。コミュニケーションを取りながら一つのものを一緒に作っていく過程で、交流の前に抱いた中学生の様々な不安が、解消されていくことが教師による観察や、ナラティフ゛の記述から読み取ることができた。また、完成したおもちゃより、交流の場で、中学生と幼児が共に作り上げていくような完成までの過程を共に見届けることができるモノに満足感が高いことが明らかになった。

    2.まとめおよび考察

    各班毎に交流の中学生のかかわり方の経験は異なり、それに伴って幼児理解の仕方は異なる。中学生ひとりひとりの反応や幼児理解について、授業記録やアンケート結果をもとに分析した結果、交流の場で幼児とかかわる工夫ができる媒体としてのおもちゃが交流の意義を深めることが分かった。
  • 幼児とうまく関わる技を磨く(ワークショップII,日本家庭科教育学会第50回大会報告2007)
    2007年10月01日, 井口 眞美, 倉持 清美, 日本家庭科教育学会誌, 日本家庭科教育学会, 50, 3, 03862666
  • 妊娠期・乳幼児期における夫婦関係の変化(2)
    2007年, 田村 毅, 倉持 清美, 及川 裕子, 久保 恭子, 一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集, 一般社団法人 日本家政学会, 59, 0, 目的 出産後、夫婦関係の親密性や満足度が低下することがBelskyらの研究で明らかになっており、国内でもその傾向は同様で、菅原(1998)によると夫のサポートが出産後の夫婦関係に関連する。演者らは妊娠・出産・子育て期における夫婦関係の変化を、質問紙による追跡調査によって明らかにしようとしている。妊娠中の夫婦に対する第一回調査から、第二回(出産後4ヶ月)、第三回(1歳時)、第四回(2歳時)、第五回(3歳時)までの結果は、昨年の大会にて発表した。今回は引き続き第六回調査(4歳時)を加え、全体の概要を報告する。

    方法 対象者は、首都圏の保健機関・医療機関での母親学級・両親学級に参加した夫婦4623組である。調査項目は、夫婦関係尺度として、QMI (Quality Marital Index)、MLS (Marital Love Scale)、およびDAS (Dyadic Adjustment Scale) を用いた。

    結果 経時的な夫婦関係の低下が見られ、Belskyらのデータを確認する結果となった。特に、男性と比較して女性の下げ幅が大きいことが特徴的である。
    生活時間の配分、女性の就労状況、夫の家事・子育て参加、子どもの発達、親の社会的サポートなどの分析を行った結果、夫婦のコミュニケーション、パートナーの収入、夫の出産時の協力および子育て参加などが夫婦関係を規定する主要な要因であることが明らかになった。

    考察 出産・子育て体験は夫婦に大きな喜びをもたらすと共に、家事・育児など日常生活での負担から、家族にストレスが加わり、夫婦関係が相対的に低下すると考えられる。特に育児による拘束感、妊娠期以前に担っていた社会的役割からの撤退などが問題となる。
  • 幼児教育と交流活動
    2006年02月, 倉持, 清美, 幼児の教育, 日本幼稚園協会, 105, 2, type:一般雑誌記事
  • かかわりに焦点をあてた中学生と年少者の交流学習
    2006年, 阿部 睦子, 金子 京子, 倉持 清美, 妹尾 理子, 望月 一枝, 日本家庭科教育学会大会・例会・セミナー研究発表要旨集, 日本家庭科教育学会, 49, 0,
    【研究の目的】

    平成14年度から施行された中学校学習指導要領では、家族や保育に関する内容を重視する改訂がなされた。少子化の進展により中学生の周辺でも幼い子どもと接する機会は減少しており、授業において体験の機会を積極的に設ける工夫が求められている。先行研究では、保育体験学習による幼児理解や幼児に対する情緒面での効果が示されている反面、効果の見られない生徒がいることが課題として示唆されている。そこで、本研究では、体験の基本である「幼児とのかかわり」に焦点をあて、保育学習における交流活動の学習効果をより確かなものにするための方策を探ることを目的に研究を行った。

    【研究の方法】

    必修授業において中学生と幼児の多様なかかわり場面を設定し、交流体験と幼児理解の深まりとの関連を探った。その際、幼稚園教諭との連携により、中学生だけでなく幼児にとっても有意義な交流のあり方を探ることを基本とし、交流を展開することとした。

    対象は、大学附属中学校の中学3年生(4クラス)および大学附属幼稚園の4歳児クラス5歳児クラス(各1クラス)の園児である。

    交流場面は可能な限りビデオで記録をとるとともに、授業後に中学生からアンケートを採った。交流の成果については、事後の学習プリントの記述を読み取り、分析・考察を行った。

    【研究成果】

    (1)交流時期と内容
    本研究では、これまでの実践をふまえた上で、中学生自身が工夫し、主体的に幼児とかかわる機会が多く持てるように交流の仕方を改善した。交流の機会は以下の3回とし、交流毎に「幼児とのかかわり」の質を生徒にとって異なるものとした。

    1)4歳児入園の4月は交流を避けたいという要望が幼稚園側からあり、幼稚園と中学校が共に一段落する6月に実施した。午前中に中学生が授業のたびに幼稚園を訪れるという形をとった。幼稚園の活動を中学生が参観するが、できるだけ受け身にならないように、幼稚園教諭の助言のもと、時間により一緒に遊んだり共にお弁当を食べたりした。この場面での生徒の立場はゲスト的であり、幼児と一対一の活動が多かった。

    2)二学期の後半で、行事や試験に重ならない時期を選んで実施した。2時間値ぢきの授業を組み、交流の準備、交流、後片付けという流れをとった。交流の正味時間は1時間程度である。発達等、幼児理解をすすめるための学習を行った後、幼稚園教諭からアドバイスを受けるなど、事前準備を丁寧に行った。生徒の立場はホスト的であり、一対多の活動が中心となった。

    3)三学期に、日程の都合上、中学生の高校入試の日を挟んで2時間続きの実習を二コマずつ行った。おやつ作りが終わる頃幼児を迎えに行き、実際の交流時間は30分程度であった。幼児のことを考えて調理したおやつを幼児とともに試食し、生徒の立場はホスト的であった。一対一の活動が中心であった。

    (2)まとめおよび考察
    各々の交流体験ごとに中学生のかかわり方の経験はことなり、それに伴って幼児理解の仕方は異なる。中学生ひとりひとりの反応や幼児理解について、授業記録やアンケート結果をもとに分析した結果、多感な中学生という時期に、幼児との多様なかかわり方を経験させる授業の意義が示唆された。
  • かかわりに焦点を当てた中学生と年少者の交流学習
    2006年, 金子 京子, 阿部 睦子, 倉持 清美, 妹尾 理子, 望月 一枝, 日本家庭科教育学会大会・例会・セミナー研究発表要旨集, 日本家庭科教育学会, 49, 0,
    【研究の目的】

    第一報(その1)では、中学生という時期に、授業において幼児との交流を行い、多様なかかわり方を経験することの意義を示した。

    本研究では、年少者との交流の場で展開される「幼児とのかかわり」をより効果の高い学習の場とするために実施した事前授業に焦点をあて、その内容と生徒の反応を分析・検討することで、事前授業の役割と課題を明らかにすることを目的とする。

    また、様々な条件から幼児との交流学習ができない学校も多い。そこで、保育体験学習ができない場合には、年少者である小学1,2年生との交流が、学習指導要領・「家族と家庭生活」「(2)幼児の発達と家族のねらい」を達成することにつながるかどうかを探ることも目的とした。

    【研究の方法】

    (1)対象の概要

    対象中学生:さいたま市内公立中学校3年生(5クラス)

    対象児童:さいたま市内公立小学校1年生(3クラス)、2年生(2クラス)

    分析資料:授業毎のワークシート中に設けられた項目(自己評価・感想・ナラティブ等)、教師による観察、アンケートを分析対象とした。

    (2)授業計画

    年少者との交流に向けて、中学生の意識が高まっていくように、意図的に幼児理解に関する授業を指導計画の中に配置した。特に交流時に生きる学習は何かと考え、幼稚園教諭や保育士が、幼児とかかわる際に効果的である内容を取り上げ、授業を2回実践した。内容は3,4,5歳児の会話の特徴、幼児の仲間入り、いざこざ、声かけ、発話についてである。

    (3)交流活動

    収穫祭を兼ねたおやつ作りを一緒に行った。本番の前に、中学生は、準備実習1時間を設定した。また、おやつづくりの前に、小学生と交流する場面を2回設定した。どちらも昼休みの短い時間だが、1回目は交流する相手の確認と相手理解にいたる簡単なふれあい、2回目はペアでボール遊びを行った。

    【研究の結果と考察】

    1.幼児とのかかわり方の事前学習と交流学習

    交流後のアンケート結果から、幼児とのかかわりに関する授業が効果的であることがわかった。特に友達との関係づくりにおける会話の発達(3・4・5歳児の会話の特徴)や、保育者の関わり方(声かけ)が特に参考になったと答える生徒が多かった。印象的であったのは、授業を通し、自分の年少期の振りかえりができたことを参考に、交流したと答えた生徒がいたことである。

    しかし、2回のミニ交流とおやつ作り後の様々な形式の記述から、交流時に生徒が学んでいる内容が、今回の事前学習で取り上げた内容以外にもあることがわかった。交流時には、現実に接している相手とうまく関係をつくるにはどうしたらよいか、ということも学んでいた。今回この点について、事前の学習はしておらず、今後は、事前もしくは事後に設定していきたい。

    また、生徒と児童が一緒に調理実習をすることは、小学生はもとより、クラス担任の先生や家庭(特に母親)にも様々な影響を与えていた。この点も視野に入れながら、さらに広がりのある授業にしていくことが今後の課題である。

    2.年少者(小学1,2年生)との交流学習について

    中学生が、日頃から幼児との接触が少ないため、幼児と小学校低学年の児童との区別を気にせずに交流し、ねらいを達成することができた。交流後の記録から、事前授業で学んだ幼児理解に基づきながら、年少者理解につとめたり、かかわりを持っていたことを読み取ることができた。しかし、幼児の特性(無邪気なしぐさやいとおしさ等)を体験する意味では、幼稚園・保育園での乳幼児との交流学習が適切であると考える。
  • 妊娠期・乳幼児期における夫婦関係の変化
    2006年, 田村 毅, 倉持 清美, 及川 裕子, 久保 恭子, 一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集, 一般社団法人 日本家政学会, 58, 0, 目的 出産後、夫婦関係の親密性や満足度が低下することがBelskyらの研究で明らかになっており、国内でもその傾向は同様で、菅原(1998)によると夫のサポートが出産後の夫婦関係に関連する。演者らは妊娠・出産・子育て期における夫婦関係の変化を、質問紙による追跡調査によって明らかにしようとしている。妊娠中の夫婦に対する第一回調査から、第二回(出産後4ヶ月)、第三回(1歳時)、第四回(2歳時)までの結果は、昨年の大会にて発表した。今回は引き続き第五回調査(3歳時)を加え、全体の概要を報告する。
    方法 対象者は、首都圏の保健機関・医療機関での母親学級・両親学級に参加した夫婦4623組である。調査項目は、夫婦関係尺度として、QMI (Quality Marital Index)、MLS (Marital Love Scale)、およびDAS (Dyadic Adjustment Scale) を用いた。
    結果 経時的な夫婦関係の低下が見られ、Belskyらのデータを確認する結果となった。特に、男性と比較して女性の下げ幅が大きいことが特徴的である。
    生活時間の配分、女性の就労状況、夫の家事・子育て参加、子どもの発達、親の社会的サポートなどを独立変数として重回帰分析を行った結果、夫婦のコミュニケーション、パートナーの収入、夫の出産時の協力および子育て参加などが夫婦関係を規定する主要な要因であることが明らかになった。
    出産・子育て体験は夫婦に大きな喜びをもたらすと共に、家事・育児など日常生活での負担から、家族にストレスが加わり、夫婦関係が相対的に低下すると考えられる。特に育児による拘束感、妊娠期以前に担っていた社会的役割からの撤退などが問題となる。
  • RT2 人間関係のスキルを育む(ラウンドテーブル, 日本家庭科教育学会第48回大会報告 2005)
    2005年10月01日, 倉持 清美, 日本家庭科教育学会誌, 日本家庭科教育学会, 48, 3, 03862666
  • 妊娠期・乳幼児期の夫婦関係と子どもの育ち
    2005年, 倉持 清美, 田村 毅, 及川 裕子, 岸田 泰子, 木村 恭子, 一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集, 一般社団法人 日本家政学会, 57, 0, 目的 子どもの育ちは、家族システムの影響を受けることが最近の発達心理学の研究で明らかにされつつある。本研究では、家族システムの中で特に夫婦関係に焦点を当て、妊娠期からの夫婦関係の変容を縦断的に調査している。出産後の子どもの育ちと夫婦関係がどのように関連しているのかを探ることが本研究の目的である。方法 主として質問紙調査を行った。妊娠期、生後4ヶ月、生後1年、生後2年にわたる縦断的な調査を、結婚した夫婦を対象に行った。質問項目は、夫婦関係の質を問う項目、子どもに対する感情に関する項目、子どもの気質を問う項目、子育てのストレスや不安を問う項目、家事や育児の負担を問う項目などから構成されている。結果 妊娠期から出産後に、夫婦関係が大きく変容することがわかった。特に、妻は著しく夫に対する満足度が低下している。夫婦関係への満足度が高いほど、夫も妻も、子どもに対する感情は高くなっている。また、夫は妊娠期よりも、生後の方が、子どもに対する感情が高くなっていることがわかった。
  • P84 お弁当場面のルーティンの変化 : 個人の事例から(ポスター発表II)
    2004年04月10日, 柴坂,寿子, 倉持,清美, 日本保育学会大会発表論文集, 日本保育学会大会準備委員会
  • 保育者研修において附属幼稚園が果たす役割 : 幼児教育未来研究会を通して
    2004年, 無藤, 隆, 岩立, 京子, 倉持, 清美, 西坂, 小百合, 森下, 葉子, 青木, 聡子, お茶の水女子大学子ども発達教育研究センター紀要, お茶の水女子大学子ども発達教育研究センター, 1, type:紀要論文
  • あなたがいるってことだけで (<特集>緑蔭図書紹介)
    2003年08月, 倉持, 清美, 幼児の教育, 日本幼稚園協会, 102, 8, type:一般雑誌記事
  • P31 子ども一人一人にとっての幼稚園時代の意味 (6) : 女の子集団で中心的だった子ども
    2003年05月17日, 倉持,清美, 柴坂,寿子, 日本保育学会大会発表論文集, 日本保育学会大会準備委員会
  • 246 子ども一人一人にとっての幼稚園時代の意味(5) : 周辺的な位置から中心的な位置へ移行した子ども
    2002年04月20日, 倉持,清美, 柴坂,寿子, 日本保育学会大会発表論文集, 日本保育学会大会準備委員会
  • 妊娠期の夫婦の特徴
    2002年, 倉持 清美, 田村 毅, 中澤 智恵, 及川 裕子, 木村 恭子, 岸田 泰子, 泉 裕之, 持田 恭子, 荒牧 美佐子, 森田 千恵, 一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集, 一般社団法人 日本家政学会, 54, 0, 本研究は妊娠期から出産後まで縦断的に夫婦関係を調査する研究の一部である。妊娠期の夫婦について、妊娠に至るプロセス、妊娠後の夫婦関係の変化、出産後の生活の様子などについて調査し、妊婦期の夫婦関係の特徴について検討することを目的とする。研究方法として、妊娠中の妻とその夫について、質問紙調査しインタビューを行った。十分に話し合って妊娠を決定した夫婦は少なかった。妊娠がわかった時点では、とても喜んでいるものの、夫婦ともに不安を感じていることがわかった。出産後の生活変化については、妻の方が大きく変化を予測し、子育て参加については妻が期待するより夫は意欲的であった。インタビューの内容も含めて、子どものいる家族への移行期としての妊娠期の特徴を、考察した。
  • 第8章仲間と出会う場としての園
    2001年, 倉持清美, 発達心理学, ミネルヴァ書房
  • 子ども一人一人にとっての幼稚園時代の意味(3) : 男の子集団の中で中心的だった子ども
    2000年04月28日, 倉持,清美, 柴坂,寿子, 日本保育学会大会研究論文集, 日本保育学会大会準備委員会
  • 128 子ども一人一人にとっての幼稚園時代の意味(2) : 友達との関わりの中での変容
    1999年04月15日, 柴坂,寿子, 倉持,清美, 日本保育学会大会研究論文集, 日本保育学会大会準備委員会
  • 中国浙江省における高学歴の子どものいない既婚若年女性の児童虐待の認識
    2022年01月, 何星雨 倉持清美, 共著, 日本家政学会誌, 日本家政学会, 73, 1
  • 中学校家庭科幼児触れ合い体験実施実現につながる子育て支援行政との連携
    2021年12月01日, 松岡晃代 倉持清美, 共著, 日本家政学会誌, 日本家政学会, 72, 12
  • 小学校家庭科における低学年児との交流授業
    2021年03月01日, 西岡里奈 倉持清美, 共著, 日本家庭科教育学会誌, 日本家庭科教育学会, 64, 3
  • 家庭科教育とSDGs(4)家庭科の保育学習とSDGs
    2020年11月01日, 倉持清美, 単著, 日本家庭科教育学会誌, 日本家庭科教育学会, 63, 3, 研究論文(学術雑誌)
  • 学校現場における家庭科室管理の現状と教員の意識 : 小・中学校教員への質問紙調査から
    2020年02月28日, 桑原 智美 , 石津 みどり , 西岡 里奈 , 阿部 睦子 , 藤田 智子 , 南 道子 , 倉持 清美, 共著, 東京学芸大学紀要. 総合教育科学系, 東京学芸大学学術情報委員会, 71, 研究論文(学術雑誌)
  • 在宅で暮らす医療的ケア児の母親のワーク・ロスと就労の条件
    2020年02月22日, 久保 恭子 , 宍戸 路佳 , 坂口 由紀子 , 倉持 清美 ,, 共著, 東京学芸大学紀要. 総合教育科学系, 東京学芸大学学術情報委員会, 71
  • 免許外教科担任に有効な幼児触れ合い体験 につながる支援の検討
    2020年02月01日, 松岡晃代・倉持清美, 共著, 日本家庭科教育学会誌, 日本家庭科教育学会, 62, 4, 研究論文(学術雑誌)
  • Inside the Learning Assemblage: Japanese Parents’ Views of Children’s Learning and Future Possibilities
    2019年07月, Karen Guo
    Kiyomi Kuramochi, 共著, International Journal of Education, 11, 2
  • 幼児触れ合い体験実施推進につながる必要事項の検討 : 中学校家庭科教員に対する質問紙調査から
    2019年05月, 松岡 晃代, 倉持 清美, 共著, 日本家庭科教育学会誌 = Journal of the Japan Association of Home Economics Education, 日本家庭科教育学会 ; 1960-, 62, 1, 0386-2658
  • 中国における児童虐待の認識
    2019年02月, 何 星雨, 倉持 清美, 馬場 幸子, 共著, 東京学芸大学紀要, 東京学芸大学学術情報委員会, 70, 2, 1880-4306
  • 在宅療養児と家族への訪問看護師のグリーフケアと心理職との連携
    2019年02月, 久保 恭子, 宍戸 路佳, 坂口 由紀子, 倉持 清美, 田崎 知恵子, 佐鹿 孝子, KUBO Kyoko, SHISHIDO Mika, SAKAGUCHI Yukiko, KURAMOCHI Kiyomi, TAZAKI Chieko, SASHIKA Takako, 久保 恭子(東京医療保健大学), 宍戸 路佳(西武文理大学), 坂口 由紀子(日本医療科学大学), 倉持 清美(東京学芸大学), 田崎 知恵子(日本保健医療大学), 佐鹿 孝子(前埼玉医科大学), KUBO Kyoko(Tokyo Health Care University), SHISHIDO Mika(Bunri University of Hospitality), SAKAGUCHI Yukiko(Nihon Institute of Medical Sciences), KURAMOCHI Kiyomi(Tokyo Gakugei University), TAZAKI Chieko(Japan University of Health Sciences), SASHIKA Takako(Saitama Medical University), 共著, 東京学芸大学紀要. 総合教育科学系 = Bulletin of Tokyo Gakugei University, 東京学芸大学学術情報委員会, 70, 2, 1880-4306
  • 食物アレルギーを持つ児童生徒に対する教員養成系大学学生の意識調査
    2018年12月, 叶内 茜, 倉持 清美, 共著, 川村学園女子大学子ども学研究年報, 川村学園女子大学子ども学研究所, 3, 1, 2432-2199
  • 家庭科教員養成における家庭看護の教材開発 : 教材の特徴と学習の実際<教育科学>
    2018年11月, 吉川 はる奈, 伊藤 葉子, 倉持 清美, 叶内 茜, 鎌野 育代, 共著, 埼玉大学紀要. 教育学部 = Journal of Saitama University. Faculty of Education, 埼玉大学教育学部, 67, 1, 1881-5146, To train high-quality home economics teachers, a DVD on Home Nursing, a compulsory subject for teaching certificate, was produced. In addition, the DVD was used in a Home Nursing class, and student opinions were collected. The students' opinions were analyzed from the viewpoint of the effect of the DVD. The students learned more about home nursing from watching the DVD than from reading a textbook. It is difficult for students to imagine the professional childcare of "home nursing" only by reading a textbook. Watching the DVD is useful to encourage students to gain knowledge on home nursing. On the other hand, as home nursing has a very wide-ranging and abundant content, a large amount of subject matter needs to be covered during classes. In order to give lectures within the limited class time, it is necessary to adjust the amount of content covered and devise ways to display and explain the DVD.
  • 人の気持ちを「察する力」の発達 : 相手の気持ち、自分の気持ちの理解ができるようになる過程 (特集 人の気持ちがわかる子に育てる)
    2018年11月, 倉持 清美, 単著, 児童心理, 金子書房, 72, 12, 0385-826X
  • 日中韓の祖母の孫育て・心理社会的な変化・子育ての世代間伝承との関連
    2018年02月, 久保 恭子, 宍戸 路佳, 坂口 由紀子, 倉持 清美, 田崎 知恵子, 及川 裕子, 井上 直子, 刀根 洋子, CHO Jeongwoo, 劉 海紅, 後藤 恭一, Kyoko KUBO, Mika SHISHIDO, Yukiko SAKAGUCHI, Kiyomi KURAMOCHI, Chieko TAZAKI, Yuko OIKAWA, Naoko INOUE, Yoko TONE, CHO Jeongwoo, Haihong LIU, Kyoichi GOTO, 久保 恭子(東京医療保険大学), 宍戸 路佳(西武文理大学), 坂口 由紀子(日本医療科学大学), 倉持 清美(東京学芸大学 生活科学講座 生活科学分野), 田崎 知恵子(日本保健医療大学), 及川 裕子(目白大学), 井上 直子(東京家政大学), 刀根 洋子(和洋女子大学), CHO Jeongwoo(In-Ae Social Welfare Research Institute), 劉 海紅(チベット民族大学 教育学院), 後藤 恭一(航空環境研究センター), Kyoko KUBO(Tokyo Healthcare University), Mika SHISHIDO(Bunri University oh Hospitality), Yukiko SAKAGUCHI(Nihon Institute of Medical Science), Kiyomi KURAMOCHI(Tokyo Gakugei University), Chieko TAZAKI(Japan University of Health Sciences), Yuko OIKAWA(Mejiro University), Naoko INOUE(Tokyo Kasei University), Yoko TONE(Wayo Women's University), CHO Jeongwoo(In-Ae Social Welfare Research Institute), Haihong LIU(Xizang Minzu University), Kyoichi GOTO(Airport Enviroment Inprovement Foundation), 共著, 東京学芸大学紀要. 総合教育科学系, 東京学芸大学学術情報委員会, 69, 2, 1880-4306
  • 3歳児を対象とした3か月間の咀嚼教育支援による教育効果の持続性 : 介入後3・26か月の調査から
    2017年07月, 叶内 茜, 倉持 清美, 中村 吉孝, 三輪 香織, 南 道子, 共著, 保育と保健 = Japanese journal of well-being for nursery-schoolers, 日本保育保健協議会, 23, 2, 1341-6758
  • 人の親密さ・かかわり欲求はどのように育つのか : 愛着・集団遊び体験 (特集 友だち関係につまずく子)
    2016年05月, 倉持 清美, 単著, 児童心理, 金子書房, 70, 8, 0385-826X
  • 乳幼児を持つ養育者にコモンセンス・ペアレンティング・プログラム短縮版を用いた子育て支援のポピュレーションアプローチの可能性
    2016年02月, 久保 恭子, 宍戸 路佳, 草間 真由美, 倉持 清美, 後藤 恭一, 共著, 東京学芸大学紀要. 総合教育科学系, 東京学芸大学学術情報委員会, 67, 2, 1880-4306
  • 東日本大震災後,被災母子を支えた災害ボランティアの回想
    2016年02月, 宍戸 路佳, 久保 恭子, 坂口 由紀子, 倉持 清美, 共著, 東京学芸大学紀要. 総合教育科学系, 東京学芸大学学術情報委員会, 67, 2, 1880-4306
  • 遊びが深まる : 仲間とのやりとりの中で (特集 小学一・二年生の学級生活) -- (この時期の子どもたちの姿)
    2015年04月, 倉持 清美, 児童心理, 金子書房, 69, 6, 0385-826X
  • Exploring kyoiku: Children's educational experiences in Japanese kindergartens
    2019年01月, Karen Guo
    Kiyomi Kuramochi, 共著, Issues in Educational Research, 29, 1
  • 乳幼児を持つ保護者からみた中学生ふれ合い体験の効果と課題
    ―保育園保護者へのアンケート調査から―
    2019年01月, 叶内茜 倉持清美, 共著, 保育と保健, 保育保健協議会, 25, 1
  • 中学校家庭科幼児ふれあい体験における行政支援の在り方について
    2018年02月, 松岡晃代 倉持清美, 共著, 日本家庭科教育学会学会誌
  • 幼稚園および保育施設における緊急時・防災対策に関する現状
    2017年07月, 宍戸 路佳 , 久保 恭子 , 倉持 清美 , 及川 裕子 , 今井 充子, 共著, 保育と保健, 日本保育保健協議会, 23, 2
  • Learning and learners in early childhood curricula: Australia, Japan and China
    2017年04月, Karen Guo
    Kiyomi Kuramochi
    WanYing Huang, 共著, Curriculum Perspectives, 37
  • 高校家庭科における家庭看護の指導に関する研究
    2017年03月, 伊藤 葉子・倉持 清美・吉川はる奈・鎌野 育, 共著, 千葉大学教育学部研究紀要, 千葉大学教育学部, 65
  • 高校生・大学生への性虐待・乳幼児揺さぶられ症候群の予防活動の実践報告と親性教育の効果
    2017年02月, 久保 恭子 , 宍戸 路佳 , 草間 真由美 , 倉持 清美 , 山下 麻実 , 川島 雅子, 共著, 東京学芸大学紀要. 総合教育科学系, 東京学芸大学, 68, 2
  • 保育教諭の養成における 実習経験の成果と課題
    ―附属幼稚園未就園児の会「にこにこふ~よん」をフィールドにして―
    2016年02月, 叶内茜・永瀬祐美子・倉持清美・福元真由美・吉田伊津美・田代幸代, 共著, 東京学芸大学紀要
  • 保護者への介入内容がもたらす幼児の咀嚼力向上への効果
    2016年01月, 叶内茜 倉持清美 中村吉孝 三輪香織 南道子 , 共著, 保育と保健, 22, 1
  • ふれ合い体験時の幼児とのかかわりから引き出された中学生の経験内容 : 生徒のナラティブ分析から
    2015年, 叶内茜 倉持清美, 共著, 保育学研究, 日本保育学会, 53, 2
  • A県の保育専門職者の防災、災害に関する意識
    2015年, 宍戸路佳 久保恭子 坂口由紀子  田崎知恵子 草間真由美 倉持清美, 共著, 東京学芸大学紀要. 総合教育科学系, 66
  • 中学生における幼児とのかかわり方と心情の関連 : 幼児とのふれ合いを拒否した生徒の事例に着目して
    2015年11月, 叶内茜 倉持清美, 共著, 日本家庭科教育学会誌, 日本家庭科教育学会, 58, 3
  • 噛みしめる幼児食をツールとした咀嚼教育プログラムの効果
    2015年01月, 叶内茜,倉持清美,中村吉孝,井川愛,三輪香織,伊藤裕之,南道子, 共著, 保育と保健, 日本保育園保健協議会, 21, 1
  • 中学校家庭科のふれ合い体験プログラムによる効果の比較
    ―幼児への肯定的意識・育児への積極性と自尊感情尺度から―
    2014年, 叶内茜 倉持清美, 共著, 日本家政学会誌, 日本家政学会, 65, 2
  • 集団保育の片付け場面における保育者の対応
    2013年, 永瀬祐美子 倉持 清美, 共著, 保育学研究, 日本保育学会, 51, 2, 集団保育の片付け場面での保育者の対応について、観察記録より分析した。
  • いざこざを通してみた中国の都市部と地方部の保育者の保育観
    2013年02月, 劉,海紅
    倉持,清美, 共著, 東京学芸大学紀要. 総合教育科学系 Vol.64 no.2 p.211 -219, 64, 2
  • 思春期の子どもをもつ母親の健康と子どもの養育に関する予備的研究
    2013年02月, 岸田,泰子
    久保,恭子
    倉持,清美, 共著, 東京学芸大学紀要. 総合教育科学系 Vol.64 no.2 p.221 -226, 64, 2
  • 幼児は生活習慣行動をどのように受け止めているのか : 集団保育の片付け場面への着目から
    2012年, 永瀬,祐美子
    倉持,清美, 共著, 東京学芸大学紀要, 63, 2
  • 乳幼児をもつ母親の防災意識の特徴
    2012年, 久保,恭子
    宍戸,路佳
    倉持,清美, 共著, 東京学芸大学紀要, 63, 2
  • 中・高生の家庭科における「幼児とのふれ合い体験」を含む保育学習の効果
         -幼児への関心・イメージ・知識・共感的応答性の変化とその関連
    2012年, 岡野雅子・伊藤葉子・倉持清美・金田利子, 共著, 日本家政学会誌, 第63巻, 第4号
  • 集団保育の食事場面における中国の保育者の意識-日本との比較から
    2012年, 張 静、倉持清美, 共著, 日本家政学会誌, 第63巻, 第6号
  • 集団保育の食事場面における中国の保育者の関わり方―日本との比較から―
    2012年, 張 静、倉持清美, 共著, 日本保育学研究 , 第50巻, 2号
  • 基本的な生活習慣づくり
    2012年04月, 倉持清美, 単著, 児童心理, 金子書房, 66, 6
  • 集団保育における遊びと生活習慣行動の関連-3歳児クラスの片付け場面から
    2011年12月, 永瀬祐美子 倉持清美, 共著, 日本保育学会, 日本保育学会, 49, 2
  • 幼児の会話教材を用いた授業の言語活動における教師の方略--授業ディスコースを中心に
    2011年10月, 望月 一枝 , 倉持 清美 , 金子 京子、阿部睦子, 共著, 日本家庭科教育学会誌, 日本家庭科教育学会, 54, 3
  • 保育体験学習時における中学生の行動
    2011年04月, 西岡 里奈 , 倉持 清美, 共著, 日本家庭科教育学会誌, 日本家庭科教育学会, 54, 1
  • 家庭科の幼児とのふれ合い体験と保育施設での職場体験学習の効果の比較
    2011年04月, 岡野 雅子 , 伊藤 葉子 , 倉持 清美,金田利子, 共著, 日本家庭科教育学会誌, 日本家庭科教育学会, 54, 1
  • 日本と中国の子どもの育ちに関する意識 : 日本と中国の親と保育者の比較から
    2011年02月, 劉 海紅 , 倉持 清美 , 金 敬華, 共著, 東京学芸大学紀要 総合教育科学系, 東京学芸大学, 62, 2
  • 男子高校生徒の家庭科保育教育の課題
    2011年02月, 倉持 清美 , 伊藤 葉子 , 堀内 かおる, 共著, 東京学芸大学紀要 総合教育科学系, 東京学芸大学, 62, 2
  • 幼児の遊びの中の会話から展開する“発達”を学ぶ教材開発
    2011年01月, 妹尾 理子 , 金子 京子 , 倉持 清美 , 望月 一枝 , 阿部 睦子, 共著, 日本家庭科教育学会, 日本家庭科教育学会, 53, 4
  • 遊び場面における中国保育者の子どもへのかかわり方
    2010年08月, 劉海紅 倉持清美, 共著, 日本家政学会誌, 61, 8
  • 親に甘やかされた子の長所と短所 (特集 甘える子・甘えない子) -- (親子関係から見た「甘え」の問題)
    2010年04月, 倉持清美, 単著, 児童心理, 64, 5
  • 親に甘やかされた子の長所と短所 (特集 甘える子・甘えない子) -- (親子関係から見た「甘え」の問題)
    2010年04月, 倉持清美, 単著, 児童心理, 64(5), 425-430,, 5
  • 中・高・大学生の幼児への共感的応答性の発達とその影響要因
    2010年03月, 伊藤葉子 倉持清美 岡野雅子 金田利子, 共著, 日本家政学会誌, 61, 3
  • 乳幼児をもつ母親グループを対象とした親支援活動の評価
    2010年02月, 岸田,泰子
    田村,毅
    倉持,清美, 共著, 東京学芸大学紀要. 総合教育科学系, 61, 2
  • 日本と中国の保育者の保育観
    2010年02月, 劉海紅 倉持清美, 共著, 東京学芸大学紀要. 総合教育科学系, 東京学芸大学, 61, 2
  • 集団保育の役割について中国の保育者の考え方-日本の保育者との比較から
    2009年, 劉海紅 倉持清美, 共著, 日本家政学会誌, 日本家政学会, 60, 12
  • 保育現場における中・高校生のふれ合い体験活動の実施状況と受け止め方
    2009年09月, 倉持清美 伊藤葉子 岡野雅子 金田利子, 共著, 日本家政学会誌, 60, 9
  • 学際性を求める子ども社会研究の課題と展望--心理学研究の立場から
    2009年07月, 倉持清美, 単著, 子ども社会研究, 15
  • 幼稚園クラス集団におけるお弁当時間の共有ルーティン
    2009年03月, 柴坂寿子・倉持清美, 共著, 質的心理学研究, 日本質的心理学会, 8
  • 小学校低学年児とのかかわりを取り入れた"保育"体験学習
    2009年01月, 倉持清美・金子京子・阿部睦子・妹尾理子・望月一枝, 共著, 日本家庭科教育学会誌, 日本家庭科教育学会, 51, 4
  • いざこざを通してみた中国の保育者と保育観-日本の保育者の保育観との比較から
    2008年12月, 劉海紅・倉持清美, 共著, 乳幼児教育学研究, 日本乳幼児教育学会, 17
  • 子どもにやさしさを育てる家庭
    2008年12月, 単著, 児童心理学, 金子書房, 62, 17
  • 多文化子育てサークルの子育て支援について : イギリス「なかよし会」の例から
    2008年02月, 倉持清美・田村毅, 共著, 東京学芸大学紀要. 総合教育科学系, 東京学芸大学, 59
  • 家庭で育てる「なぜ」「どうして」と思う心
    2007年12月, 倉持清美, 単著, 児童心理, 17
  • 子どもの発達的変化にともなう夫婦の意識の変容
    2007年07月, 倉持清美・田村毅・久保恭子・及川裕子, 共著, 日本家政学会, 日本家政学会, 58, 7
  • カナダ・アメリカ合衆国における子育て支援施設
    2006年, 田村毅、水谷多加子、田頭祐子、倉持清美、上平晴子, 共著, 東京学芸大学紀要 総合教育科学系第57集
  • 出産・子育てが親の成長と夫婦関係に与える影響(7)
    -出産前後のトラブルとの関連-
    2006年, 久保恭子,田村毅,倉持清美,及川裕子,岸田泰子, 共著, 東京学芸大学紀要第6部門技術・家政・環境教育第56集
  • 育児支援プログラムに関する文献的検討
    2006年02月, 岸田 泰子・田村毅・倉持清美・久保恭子・及川裕子, 共著, 東京学芸大学紀要 総合教育科学系, 東京学芸大学, 57
  • 出産・子育て体験が親の成長と夫婦関係に与える影響(6)
    -家族形態別に見た生活の変化と夫婦関係-(共同研究)
    2005年, 岸田泰子,田村毅,倉持清美,中澤智恵,久保恭子,及川裕子, 共著, 東京学芸大学紀要第6部門技術・家政・環境教育第56集
  • 発達段階としての自信-いつどのように
    2005年01月, 単著, 児童心理, 金子書房, /830,16-21
  • 出産・子育てが親の成長と夫婦関係に与える影響(8)
    -男性の子育て参加-
    2004年, 田村毅,倉持清美,岸田泰子,木村恭子,及川裕子, 共著, 東京学芸大学紀要第6部門技術・家政・環境教育第56集
  • 小学校教諭にとっての幼稚園教諭体験-「遊びを通しての指導」の理解を巡って
    2003年, 倉持清美・井口眞美・待井ナオミ, 共著, 東京学芸大学紀要
  • 保育学習における中学校家庭科教員研修の効果
    2003年, 倉持清美 無籐隆, 共著, 日本家政学会誌, 54/4,317-326
  • 園生活の中で泣きが多かったある子どもの事例
    2003年, 柴坂寿子 倉持清美, 共著, 『質的心理学研究』, /2,139-149
  • 仲間遊びに対するある園児のイメージの変容
    2003年, 倉持清美 柴坂寿子, 共著, 『乳幼児教育学研究』, /12,-
  • 出産・子育て体験が親の成長と夫婦関係に与える影響(2)-質問紙自由記述から
    2002年, 倉持清美 田村毅、中澤智恵 及川裕子 岸田泰子 木村恭子、森田千恵、持田恭子、荒牧美佐子, 共著, 東京学芸大学紀要 第6部門 第54集, /,57-67
  • 出産・子育て体験が親の成長と夫婦関係に与える影響(1)-出産前後の面接調査のまとめ
    2002年, 田村 毅、倉持 清美、中澤 智恵、岸田 泰子、木村 恭子、及川 裕子、荒牧 美佐子、持田 恭子、森田 千恵子, 共著, 東京学芸大学紀要 第6部門第54集, /,41-56
  • 出産・子育て体験が親の成長と夫婦関係に与える影響(3)-子育て教室の実践報告
    2002年, 及川裕子 田村毅 倉持清美 中澤智恵 岸田泰子 木村恭子 森田千恵 持田恭子 荒牧美佐子, 共著, 東京学芸大学紀要 第6部門 第54集, /,69-75
  • 妊娠期の夫婦の特徴―第一次質問紙調査とインタビュー調査から
    2001年, 倉持清美 田村毅、中澤智恵、及川裕子、岸田泰子、木村恭子, 共著, 東京学芸大学紀要 第6部門 第53集, /,73-81
  • 出産・子育て体験が親の成長と夫婦関係に与える影響についての予備的調査
    2000年, 田村毅、倉持清美、中澤智恵、及川裕子、岸田泰子, 共著, 東京学芸大学紀要, /,27-43
  • 保育的視点から刑部論文(1998)を読んで
    2000年03月, 単著, 発達心理学研究, 11, 3
  • 園生活の現実としての仲間と仲間文化-ある幼稚園児の事例から
    1999年, 柴坂寿子 倉持清美, 共著, 子ども社会研究, /5,109-123
  • クラス集団における幼児間の認識と仲間入り行動
    1999年, 倉持清美 柴坂寿子, 共著, 心理学研究
  • 「園生活の中で話される"家の行き来話題"の機能」(共著)
    1998年, 単著, 『家政学会誌』
  • 「幼稚園生活を通した子どもの変容-ある問題を抱えた子どもの事例から」(共著)
    1996年, 単著, 『保育学研究』
  • 「就学前児の遊び集団への仲間入り過程」
    1994年, 単著, 『発達心理学研究』
  • 「園生活の仲間関係と降園後の仲間関係」(共著)
    1994年, 単著, 『保育学研究』
  • 「園環境は子どもにとってどのような意味を持つか」(共著)
    1993年, 単著, 『保育学研究』
  • 「自由保育場面の製作活動」(共著)
    1992年, 単著, 『保育学研究』
  • 「幼稚園の中のものをめぐる子ども同士のいざこざ-いざこざで使用される方略と子ども同士の関係」
    1992年, 単著, 『発達心理学研究』
  • 「入れて、貸してへどう応じるか-一時的遊び集団における遊び集団外からの関わりへの対処の方法」(共著)
    1991年, 単著, 『保育学研究』

講演・口頭発表等

  • 2歳児の不快感情の表出に関する保育者の考え方 ―日本と中国の比較から―
    2023年09月23日, 第19回 子ども学会議
  • 家庭科保育学習の教材
    2023年07月02日, 日本家庭科教育学会第66回大会
  • 高等学校家庭科保育学習における子育て支援の理解 を深めるための授業の検討
    2023年07月02日, 日本家庭科教育学会第66回大会
  • 東京都内の小・ 中・ 高等学校の家庭科授業で使用さ れる特別教室の整備状況と使用性・ 環境評価
    2023年07月02日, 日本家庭科教育学会第66回大会
  • 家庭科教員キャリア形成支援に関する課題と展望
    2023年07月02日, 日本家庭科教育学会第66回大会
  • 中学校家庭科の「 よりよい住まい方を考える」 学習 に関する生徒の実態と領域横断的な授業による変化
    2023年07月01日, 日本家庭科教育学会第66回大会
  • 中学校・高等学校家庭科における児童虐待にかかわる授業内容の検討
    2022年07月02日, 日本家庭科教育学会第65回大会
  • 小学校家庭科の「快適な住まい方」の学習に関する児童の実態と領域横断的な授業による変化
    2022年07月02日, 日本家庭科教育学会第65回大会
  • 学習指導要領解説及び教科書における小学校家庭科住生活領域の記述内容の変遷
    2022年07月02日, 日本家庭科教育学会第65回大会
  • コロナ禍の中で実施した「遠隔ふれあい体験」で得られる学びの検証
    2022年07月02日, 日本家庭科教育学会第65回大会
  • 高等学校家庭科の教科書における児童虐待に関する記述分析
    2022年07月02日, 日本家庭科教育学会第65回大会
  • 小学校家庭科の「快適な住まい方」の学習に関する児童の実態と領域横断的な授業による変化
    2022年07月02日, 日本家庭科教育学会第65回大会
  • 中学校・高等学校家庭科学習指導要領解説に見る子育て支援の記載の変遷
    2022年07月02日, 日本家庭科教育学会第65回大会
  • 中学校・高等学校家庭科における児童虐待に関わ る授業および教員意識の実態と課題
    2021年07月03日, 日本家庭科教育学会第64回大会
  • 小学生と中学生の幼児に対する意識の違い
    2020年12月12日, 日本家庭科教育学会 2020 年度大会
  • 小・中学校家庭科室使用状況
    2019年06月
  • 小学校家庭科における異年齢交流授業での児童の意識変化
    2019年06月
  • 小学校家庭科のふれ合い体験に求められる視点 ー小・中学生へのアンケート結果の比較からー
    2019年06月
  • Differences in Learning of Junior High School Students in Early Childhood Education and Care(ECEC) ; Focusing on the type of ECEC
    2018年09月
  • 食の衛生管理に関する意識調査:学校種における相違と授業前後での変化
    2018年06月
  • 小学校「家族・家庭生活」分野における低学年児との関わりを取り入れた授業の開発:ナラティブから読み取る効果の検討
    2018年06月
  • 食の衛生授業がおよぼす調理実習授業における衛生意識の変化についての考察
    2018年06月
  • 幼児触れ合い体験実施における必要事項の検討 -中学校家庭科教員に対する質問紙調査から-
    2018年06月
  • 家庭科教育養成における「家庭看護」学習教材の効果
    2017年12月, 日本家庭科教育学会2017年例会
  • 乳幼児の保護者からみた中学生ふれ合い体験の効果と実態
    2017年10月, 第23回 日本保育保健学会
  • Material development of ’Home Nursing’ in ‘Kateika’ for pre-service teachers
    2017年08月, 19th Biennial International Congress ARAHE
  • Influence of nursing learning including experience in early childhood education and care on student's impression on young children and parents
    2017年08月, 19th Biennial International Congress ARAHE
  • 「初任者」が行う「幼児ふれあい体験」における「絵本の読み聞かせ」の効果」
    2017年06月
  • 家庭科における食生活の実践力を高める教育推進に関する研究
    2017年06月, 日本家庭科教育学会第60回大会
  • 小学生から見た家庭科教員と栄養教諭の連携
    2017年06月, 日本家庭科教育学会第60回大会
  • 家庭科教員養成における「家庭看護」授業の開発
    2017年06月, 日本家庭科教育学会第60回大会
  • 中学校家庭科「幼児と触れ合うなどの活動」実施における行政支援の在り方
    2017年06月, 日本家庭科教育学会第60回大会
  • 共立型幼保連携における幼保の「食」に対する取り組み ~対象児Bの2年間の姿を通して~
    2015年11月
  • 共立型幼保連携における幼児の人間関係の変容 ~対象児Aの2年間の観察を通して~
    2015年11月
  • ふれあい体験と食の学習を関連づけた授業デザイン
    2015年06月
  • 幼児とのふれ合い体験における中学生の行動変化について ―学校生活に課題を抱えた生徒の事例を中心として―
    2015年06月
  • 中学校家庭科における保育学習の学び
    2015年05月
  • 「噛みしめる」幼児食をツールとした咀嚼教育プログラムの効果
    2014年10月, 第20回日本保育園保健学会
  • 幼児とのふれ合い体験での中学生の行動変化について―学校生活に課題を抱えた生徒の事例を中心として―
    2014年06月
  • 中学生と幼児のふれ合い体験における受け入れ側の課題―聞き取り調査・質問紙調査から―
    2014年05月, 日本家政学会第66回大会
  • 中学生と幼児のふれ合い体験における幼児側の効果について―幼児を持つ保護者のふれ合い体験に対する意識調査から―
    2014年05月, 日本保育学会第67回大会
  • ふれあい体験後のナラティブから中学生の幼児理解を探る
    2013年08月, 日本質的心理学会第10回大会
  • 中学校の被服製作の振り返りとしてのナラティブの有効性
    2013年06月, 日本家庭科教育学会第56回大会
  • 集団保育における片付け場面の縦断的研究-保育者のかかわりの変容―
    2012年12月
  • Effective lessons from experience in early childhood education and care in Japan
    2012年07月
  • 体験の振り返りとしてのナラティブの有効性
    2012年06月, 日本家庭科教育学会第55回大会
  • 中学生の幼児への食育レッスン 保護者の視点を導入して
    2011年06月, 日本家庭科教育学会第54回大会
  • ナラティブを用いた中学生のふれ合い体験学習のまとめ方
    2011年06月, 日本家庭科教育学会第54回大会
  • 中学校家庭科の保育授業を地域にひらくことの可能性
    2010年07月, 日本家庭科教育学会第53回大会
  • 幼児の片付け行動の獲得過程―集団保育と家庭の養育との関連から―
    2010年05月, 日本家政学会第62回大会
  • 集団保育における遊びと生活の関連 ―「お片付け」場面から―
    2010年05月
  • 変わりゆく中国の保育現場
    2009年10月
  • 幼稚園の自由遊び場面で製作活動を好んだ子ども
    2009年05月
  • 日中保育者の保育観-保育者のアンケート調査から
    2009年05月
  • 体験活動・体験学習のプログラム作りと効果測定を巡って
    2008年09月, 日本教育心理学会第50回大会
  • Indication of young people’s with infants in Japan; Comparison of understanding between childcare workers and teachers
    2008年07月, IFHE2012
  • かかわりに焦点をあてた中学生と幼児の交流活動-学びを促進させる玩具の意義
    2008年06月, 日本家庭科教育学会第51回大会
  • 就学移行期児童の学校適応について-小学校1年生の給食場面に着目して
    2008年03月
  • 日中の保育者の保育観
    2008年03月, 大阪国際会議場
  • 発達をどのような学ぶのかー中学校の家庭科の中で
    2007年03月
  • 園での準備活動の縦断的観察・あるクラスの事例
    2007年03月
  • かかわりに焦点を当てた中学生と年少者の交流学習 (その2) 事前授業の果たす役割と課題
    2006年06月
  • かかわりに焦点をあてた中学生と年少者の交流学習▼(その1)多様なかかわり方による幼児理解の学び
    2006年06月
  • 妊娠期・乳幼児期における夫婦関係の変化
    2006年05月
  • 小学校と幼稚園の人事交流-小学校教員の幼児教育経験
    2006年05月
  • 妊娠期・乳幼児期の夫婦関係と子どもの育ち
    2005年05月, 日本家政学会第57回大会
  • 妊娠期・乳幼児期の夫婦関係と子どもの育ち
    2005年05月, 日本家政学会第57回大会
  • Child birth and transition of marital relationship (3) men’s participation in child birth/rearing.
    2004年07月
  • Child birth and transition of marital relationship (2) support from parents of the spouses
    2004年07月
  • CHILD BIRTH AND TRANSITION OF MARITAL RELATIONSHIP (1);FOLLOW-UP SURVEY AT PREGNANCY, FOUR MONTHS AND ONE-YEAR OLD
    2004年07月
  • 妊娠・乳幼児期の夫婦関係と子育て(第四報)
    2004年06月
  • 妊娠・乳幼児期の夫婦関係と子育て(第四報)
    2004年06月
  • お弁当場面のルーティンの変化ー個人の事例から
    2004年05月
  • 幼児の親密な関係の生成-着席場面の検討から
    2004年03月
  • Mother’s child-rearing anxiety and satisfaction for social support
    2003年07月
  • TRANSITION OF FAMILY RELATIONSHIP OF THE JAPANESE COUPLES BEFORE AND AFTER THEIR FIRST CHILD BIRTH.
    2003年07月
  • 周産期の夫婦関係と子育て(第三報)
    2003年06月
  • 子ども一人一人にとっての幼稚園時代の意味⑥ー女の子集団で中心的だった子ども
    2003年05月
  • 妊娠期の夫婦関係と子育てイメージ(第二報)-妊娠中の育児不安-
    2002年06月
  • 妊娠期の夫婦の特徴
    2002年05月
  • 幼稚園における仲間からの行動コントロールへの対応
    2002年05月
  • 子ども一人一人にとって幼稚園時代の意味⑤-周辺的な位置から中心的な位置へ移行した子ども
    2002年05月
  • 園生活における泣き②
    2002年03月
  • 幼稚園における子どもの泣き
    2001年06月
  • 妊娠期の夫婦関係と子育てイメージ
    2001年06月
  • 子ども一人一人にとっての幼稚園時代の意味④-園生活の中で泣きが多かった子ども
    2001年05月
  • 園生活における泣き
    2001年03月

受賞

  • 日本家庭科教育学会学会賞
    2021年07月03日
  • 優秀フィールド論文賞
    2011年11月26日